第14回 小売業界&AIML分科会 コラボハッカソン 開催レポート
本イベントの概要
本イベントは小売分科会とAI/ML分科会のコラボ企画ハッカソンとなっております。
チームに分かれてオンラインで各チームがプロダクトを開発しました。
事前の学習会とチームごとにオンラインで実装をする期間と最後の発表会の3部構成となっています。発表会を中心にイベントの内容をご紹介します。
はじめに
司会進行は、イオンリテールの丸尾さんとすかいらーくの福田さん!(👏!👏!)
Meet up#14 のお申し込みは、58名!うち、オンサイト(会場)30名で開催しました!
小売分科会とAI/ML 分科会について、採点基準などのお話があったあと、早速ですが各チームの発表が始まりました!
プロダクト紹介
可愛い猫ちゃんロボの「お料理チェッカー」です。
- お客さまの店舗体験をよいものにする
- 写真通りの商品をお客様に届けることはお客様の満足度に直結!
- 提供する商品の品質が悪くないか、食材の抜け漏れがないか料理チェックしてくれるアプリを作成。
デモ
その場で実演のデモを披露いただきました。調理した写真を印刷したものを用意し、その商品の盛り付けを元にベラちゃんが厳しくチェック!
システム構成
わずか2週間ですが、操作画面まであるアプリケーションができていました。入力を画像で受け取り、それを画像で検索をかけて商品を特定、盛り付けの総評を正解画像と合わせて生成しております。まさにマルチモーダルならではの使い方ですね。
Bチーム
Jagu’e’rを支えるSlackボット
プロダクト紹介
Bチームのプロダクトは「Jagu’e’rを支えるSlackボット」です。
生成AIをグループに入れた生産性向上に着目しており、最初のアイディエーションでそれならJagu’e’rのSlack Botを作ってみようとなったそうです。
デモ
こちらもその場でライブデモがありました。会場の皆さんもその場で色々話しかけていました!
Cチーム
Retail Radio
プロダクト紹介
リテールラジオという地域密着、個店密着のラジオ局のプロダクトでした。そのお店や時間に合わせて、2人のAIが掛け合いをしながら面白おかしく製品の紹介やおすすめをしてくれます!
具体的にどのように利用できるのかイメージをつかんでもらうため、プロモーション動画も用意しました。
システム構成
ニアリアル生成の構成で、配信の少し前に以下の手順でコンテンツを生成しています。
- その日の天気や気温、近くのイベントを集める(RAGですね)
- 集めた情報からラジオ番組の「番組タイトル(お題目)」をLLMで作文(LLM1回目)
- 「番組タイトル」に関連する商品、口コミ情報を集める(RAG2回目)
- 集めた情報から2人のパーソナリティが掛け合うセリフの「台本」をLLMで作成(LLM2回目)
- 台本のテキストを合成音声(Text to Speech)に入力して音声データ作成!
LLMのタスクを以下のように階層化したことで幅広いコンテンツを確保しつつ内容に深みを出しています。
- 面白そうなテーマやコンテンツを考えるディレクターのレイヤー(LLM1回目)
- 採用されたテーマから実際のラジオの台本を作成するライターのレイヤー(LLM2回目)
また、フロント側も作成してユーザーからのお便りを受け付けており、それに対しての読み上げもニアリアルで生成可能になっています。
デモ
本当にうまく動くかかなりドキドキでしたが、実際に生成されたラジオコンテンツの放送と、その場で募集したユーザーのお便りのお返事まで、参加された方のご協力があり、無事その場でうまく生成されデモできました。😅
オンサイト3名とオンライン2名のハイブリットでの発表!
プロダクト紹介
異例のヒットを成し遂げた「呼び込み君」の進化版である新呼び込み君の開発に着手。
小売の課題は「誰が」来ているのか分からないこと。人の売り子さんなら相手に合わせた販売もできるが、デジタル化してしまうとそれが失われてしまいます。これを解決するために、「シン・呼び込みくん」は目を与えられ、顧客に応じたパーソナライズ販売へと開眼しました。
システム構成
システム構成は人が通ったことを検知し、対象者の人となりから刺さる商品とキャッチフレーズを生成し、それをリアルタイムで音声化して、シン・呼び込み君に返します。
最終的には商品マスタとつなぎ、より最適化したおすすめを行うことを想定しています。
デモ
デモは最初に丸尾さんが実施し、ローカルでDarknet/YOLO(物体検出)を用いてカメラに映る人を検知後、キャプチャし、バックエンドに情報連携して、その人にあったキャッチフレーズで売り込みをかけます。Meetを繋いでのデモだったのでややレイテンシーはあったものの見事にマスクのあなたへハーゲンダッツがおすすめされました。
その後、林さんもシン・呼び込み君が発話に合わせてアニメーションが口を動かして、しゃべる様子を披露しました。
ワイン大好きで日本酒やビールは飲まないらしい
プロダクトの実装をコードレベルで解説。生成AIを実際に使ってないと聞けない具体的なお話が盛りだくさんでした。