Jagu’e’r Google Cloud Next’23 SFO to TKO MeetUp 開催報告

みなさま、Google Cloud Next Tokyo ‘23の登録はお済みですか?

今回コロナ明けで4年ぶりの San Francisco での現地開催となったGoogle Cloud Next ‘23 の参加報告と、来る11月に開催されるGoogle Cloud Next Tokyo ‘23 への橋渡しイベントを10月17日にGoogle渋谷オフィスにて開催しました。

早くも来年4月ラスベガスでの開催が決まっているGoogle Cloud Nextですが、現地参加者からの現地ならではの熱気も感じられる参加報告でした。今回も会場のMoscone Centerが手狭に感じられるほどの規模でしたが、次回はさらに参加者が増えそうですね。

Google Cloud Next Tokyo ‘23 ではGoogle Cloud Nextで発表された内容はもちろん、Jagu’e’rのコミュニティセッションも多数あります。来年のGoogle Cloud Nextに向けてコミュニティの熱気も高めていきましょう!

本イベントはJagu’e’r 内の多くの有志の方々に運営をご協力いただきました!(敬称略)

  • Google Cloud 千田麻理子
  • Google Cloud 福井順一
  • Datadog Japan 木村健人
  • エヌデーデー 関口貴生
  • 吉積ホールディングス 植木宏
  • 電算システム 松原楓
  • リクルート 宮崎幸恵
  • ヴイエムウェア 鈴木章太郎
  • PingCAP 関口匡稔

それでは、早速イベントレポートをお届けします。 

(関口匡稔 / PingCAP株式会社)

Google Next ‘23 in San Francisco まとめ

まず初めに Google Cloud の千田さんより、8月末に開催された Google Cloud Next ‘23 in San Francisco の振り返りをぎゅっとまとめてお届けいただきました。

※本ブログにおける各機能のまとめは、GA と Preview そして一部利用が制限されている機能も含まれております。Google Cloud 公式のアップデート情報を正としてご参照いただきますよう、お願いいたします。

Next’23 で発表された内容は大きく5点のトピックに大別できますが、時間の都合上今回は前半の3点の発表のみを振り返りました。

  1. AI/ML
  2. Data Analytics
  3. Data Management
  4. Security
  5. Infrastructure

全部で161個のアップデートがあったとのことなので、今回ももちろん一部だけですが盛りだくさんです!

と、各機能の発表の前に来年の Next ‘24 についてのアナウンスです!

実は Next’23 内で既に Next ‘24 の開催日時と場所の発表がされていました。

Google Cloud Next ‘24 は Las Vegas で 4/9-11 に開催予定です!!

本ブログをお読みいただいている皆さんは是非今のうちに日程を押さえておきましょう。

ということでまず初めは、「AI/ML」に関する発表です!

AI の中でも発表が多かったのはやはり Vertex AI です。

Vertex AI は Google Cloud が提供する、企業のイノベーションを加速する エンタープライズ準拠の生成 AI を作成する上でも欠かせないサービスです。

Vertex AI のアップデートは本ブログでもご紹介しきれませんが、Vertex AI 上の生成 AI ソリューションのアップデートがたくさんあります。

生成 AI 系の新バージョンのモデルのサポートや、Colab Enterprise on Vertex AI、Vertex AI Search、Vertex AI Conversation、Grounding for Vertex AI Search、Model Evaluation など、生成 AI のエコシステムに欠かせない各機能が実際に使えるようになっています。

続いて「Data Analytics」関連の発表です。

Google Cloud のデータ分析と言えば BigQuery ですが、今回も BigQuery を中心に多くのアップデートがありました!

前述の Vertex AI との統合や、ベクトルエンべディングとインデックスの機能、BigQuery Studio など使ってみたい機能が目白押しです。

さらに、Duet AI が BigQuery・Looker上で利用できるようになり、データの利活用の促進が期待できます。

BigQuery Omni の機能拡大や BigQuery Data Clean Room、Dataplex の生成 AI に向けた各機能など、エンタープライズ品質で 生成 AI をはじめとするデータ分析を行うために欠かせない機多くアナウンスされました。

最後は「Database」の各発表です。

データベースにおいても生成 AI の恩恵を受けられる機能がたくさんみられました。

AlloyDB AI は AlloyDB Omni 上で Preview で利用できる機能ですが、高効率・パフォーマンスなベクトル検索やエンべディングの作成、LangChain や Vertex AI との統合もサポートされてきます。

そしてもちろん Duet AI on Database により Cloud Spanner をはじめ、Cloud SQL や AlloyDB そして Database Migration Service において順次プログラミング支援や DB 移行のコード変換の支援を受けられるようになります。

Cloud Spanner Data Boost は Next ‘23 以前に発表された内容ですが、Cloud Spanner をより高効率で活用できる機能として要注目です。

以上が振り返りで発表いただいた、Next’23 でのアップデートのまとめです!

本ブログに書ききれないアップデートがたくさんありますので、公式のブログを参考にキャッチアップしていきましょう!

(木村健人 / Datadog Japan 合同会社)

Google Cloud Next Tokyo ‘23 の紹介

続いて、既に開催が決定している Google Cloud Next Tokyo ‘23 について Google Cloud の福井さんよりアナウンスです。

Google Cloud Next Tokyo ‘23 は 東京ビッグサイト で 11/15-16 に開催予定です!!

イベントは午前中は基調講演、午後にブレイクアウトセッション・オープンステージ・EXPO の開催の形式です!

基調講演はライブ配信もあるため、平日の全日参加が難しいという方も気軽に覗いてみましょう。

さらに、Next Tokyo ‘23 では Google Cloud の公式ユーザー会である我らが Jagu’e’r 関連のセッションが盛りだくさんです!

Innovators Hive のブース内で Jagu’e’r のブースも設けられているため、他の分科会の活動が気になる方や Jagu’e’r 自体が気になるが参加されていないそこのあなた!是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

(木村健人 / Datadog Japan 合同会社)

セッション登録方法のご案内

ここで Datadog 木村さんより、Google Cloud Next Tokyo ‘23のセッション登録方法と、Jagu’e’r セッションの紹介がありました。今からでも遅くありません、セッションに登録して、Day1のJagu’e’r Nightに参加しましょう。

まずは公式サイト(https://cloudonair.withgoogle.com/events/next-tokyo)にアクセス。画面下部の「今すぐ登録」を押します。

出てきたポップアップの真ん中くらいにある、セッション登録はこちら というリンクから先に進みます。

セッションを選んでいきます。ハンズオンセッションは専用の申し込みサイト(後述)から、オープンステージやInnovators HiveのLT(登録不要)はここには表示されません。プログラムガイドも合わせて参照すると良いでしょう。

ハンズオンセッションは、専用ページからの登録が必要です。登録ページ右上の「お申し込み」ボタンから登録します。

Google Cloud Next Tokyo ‘23 では、Jagu’e’r のセッション、ネットワーキングイベントもあります。オープンステージ、LTは登録不要です。プログラムガイドを確認して、発表時間に合わせて会場に来てください。

(関口匡稔 / PingCAP株式会社)

LT1:「Google Cloud Next ’23参加を終えて」リクルート 宮崎さん

LT 1 つ目は、リクルート宮崎さんより。

Google Cloud Next へは 2016年から参加されていて、今年で通算5回目となるベテラン参加者でした。

各年の思い出が一言にまとめられ、会場では笑い渦が起きていました。

2016年の Google Cloud Next は、トイレがトラックだったらしいです。豪快なところが何ともアメリカらしい。

今はオペレーションスイートに改称された、Stack Driver のベータ版が発表されたのがこの年というのですが、実際の年月以上に歴史を感じます。

2017年では、パブリッククラウド基盤に加えて G Suite(現 Google Workspace)  と Google Maps の発表もありました。会場はモスコー二・センターに移され、参加者は10,000人以上と昨年から一気にパワーアップしました。

2018年もモスコーニ・センターで開催され、なんとパーティ会場に観覧車が出現。もはや一大エンターテインメントイベントです。Cloud Security Command Center の発表があり、ユーザー側でのセキュリティ意識の高まりが反映されていた印象でした。

帰りの飛行機が台風の影響で、福岡経由で帰られたそうです。ただでさえビッグイベントへの参加でお疲れのところ、台風が近い中で気も体も休まらなかったのでは。。。本当にお疲れ様でした。

2019年はモスコーニ・センターに加え、さらに近隣の劇場やホテルも会場にと急拡大。今では当たり前のように使われるようになった Anthos や Cloud Run もこの年に発表がありました。

3年間のコロナ禍を経て、ついに今年の Google Cloud Next ‘23。一説には15,000人を超える参加者だったとか。Party が新形式でライブ会場となるなど、イベント自体の進化も印象的でした。

宮崎さんが印象的だったセッションは「Reduce exposures before threat actors exploit them」で、Speaker 2名がディスカッション+聴衆からの質問に答える、会場巻き込み型の新しい形式。その分野のプロフェッショナルだからこそできるライブ感溢れるセッションは、聴いてる側も自身で能動的に考えながら参加できたのではないでしょうか。

これ以外でも全体的に聴衆とインタラクティブに行われるセッションが多い印象だったとのことです。

そして来る2024年は、場所をサンフランシスコからなんとラスベガスに移して開催予定です。

街全体がエンターテインメントと言っても過言ではないラスベガスで、どんな化学反応が起きるのか、私も今から楽しみで仕方がありません。

でもその前に忘れてはならないのが、もう間もなく開催される Google Cloud Next Tokyo ‘23 です。

サンフランシスコに続き、東京でもAIに関する最新の情報や活用事例などが多く待っていることでしょう。楽しみですね!

(Mario(岡安 優) / 株式会社unerry)

LT2:「はじめての Google Cloud Next」電算システム 松原さん

 

2つ目のLTは電算システム松原さんから、もう二度と経験できない、アメリカ本土初上陸+NEXT初参加という貴重な体験記をお話いただきました。規模と熱量(この感動さ加減は文章だけでは伝わらないので、松原さんの生の発表をぜひ皆さんにも聞いていただきたかった!)、公式アプリの便利さ、そしてJagu’e’rの現地参加者チャンネルの有用性、の3つを初参加の感想として述べられており、これだけでもその通り!と言える内容でした。現地参加者チャンネルは本当にいい情報が流れているのでありがたく活用していたのですが、何度も参加している身としては受け取るだけで発信していなかったことをちょっと反省しながら聞いていました。

 

続いて、セッションの中から二つ紹介いただきました。

データエンジニアをされているということでやはりDuet AIとかVertex AI気になりますよね。Build AI quickly, collaboratively, and with confidence withColab using Vertex AI(AIML124)のセッションを紹介されていましたが、特にこういった新しいサービスの発表をそのままデモで見ることができ、かつ疑問点をその場で確認出来たりするのは、現地参加ならではと思います。

最後に次は展示ブースをもっと回りたい、そして英語力向上を述べておられましたが、これは私も何回行っても同じことを思っています..! 激しく同意です!

ブースが多すぎて、一つずつ説明を聞いていると全然時間が足りません。いつか満足できるときはくるのでしょうか。

NEXTのわくわく感、盛り上がりが伝わる楽しい発表ありがとうございました。

(宮崎幸恵 / 株式会社リクルート)

LT3:「Build AI, Use AI, AI Ecosystem」VMware 鈴木さん

続いてはVMwareの鈴木さんから、ライブセッションを視聴して興味深かったトピックについての発表です。最近は海外イベントで動画公開されるケースも多いですが、どこから見たらいいのかと悩んでいるうちにまあいいかとなることも多々あります。

ライブ感のあるうちに見て発表というのはさすがエバンジェリストと思いました。

数多くの発表の中でも、特にAI関連の発表が多かったのですが、それをBuild AI、Use AI、AI Ecosystemの観点で気になるもの、ということで特に図のようなサービスを挙げていました。ChatGPTの登場以来様々なクラウドで生成AIのサービスが提供されていますが、Googleも今回の発表でBardだけではなく、開発・利用・エコシステムと全方位のサービスを提供したということがうかがえます。

また、エンタープライズにおける生成AI利用に関して、生成AIを利用した独自アプリケーションを作るためのVertex AI Conversation、Vertex AI Searchの発表を取り上げました。

基本的にはこれを利用して企業独自のAI利用が可能になると想定しつつ、課題としてハルシネーションの問題を取り上げ、PaLM2の最新アップデートのセッションを紹介しました。

また、RAG(Retrieval Augmented Generation) に関してクラウド各社でPostgreSQLのpg-vector実装のサービスが提供されていることに触れ、Alloy DB AIの発表についても紹介がありました。

私個人、生成AIに関してあまりにも多くの技術が日々発表されていて、それらの技術の関係性がよく分からないという感じもありましたが、企業利用の観点で発表が整理されていて、非常に参考になりました。今後これらのサービスを使ったアプリケーションが当たり前になると思うとワクワクしますね。

(関口匡稔 / PingCAP株式会社)

LT4:「Next 体験記」NTTコミュニケーションズ 林さん

LT4人目は、NTTコミュニケーションズから林知範さんのご登壇です!


 

自社開発の分析ツール「Node-AI」(https://nodeai.io)の開発に携わり、フロントエンドエンジニアとしてご活躍されている林さんですが、Jagu’e’rでは人材育成分科会の運営メンバーとしてもご活躍されています。

さらに、なんとGoogle Cloud認定資格9冠とのことで、業務、対外活動、資格と両立させているのが凄いです…!

並んだバッジが眩しいです。

まずは、Next当日までのお話で、事前交流会がとても役に立ったというお話でした。

過去の写真や治安といった現地の情報は、海外経験のある方にとっても無い方にとっても本当に助かりますよね。このような情報共有の場は本当にありがたいです。

筆者も、今回が初めてのNext参加だったのですが、Slackの現地参加者チャンネルにはお世話になりました。当日まで皆さんの経験談を聞いていると、ワクワクが高まって来ますよね!

Next初日は、ホテルで基調講演を見た後に、フィッシャーマンズワーフやゴールデンゲートブリッジなどサンフランシスコを観光を満喫されたそうです。

いつも霧がかかっていることで有名なゴールデンゲートブリッジがこの日は快晴で美しいですね!

ところで、会場に向かわなくて良かったのでしょうか?

実は、Day2&3 ONLY PASSという珍しいパスで参加登録されていたということでした。

筆者も、まさかFull Passが売り切れた後に、このようなパスが販売されていることは全く知りませんでした。

Full Passが売り切れてしまった時はもちろんですが、初日に都合がある人や基調講演は動画で見れれば十分という人にはお得で使い勝手の良いパスかもしれないですね。ぜひ覚えておきたいです。

というわけで、2日目からはフル参戦!GenAI系からWeb App、Serverlessまで幅広いセッションに参加されたというお話でした。

今回のNext23は基調講演からセッションまでGenAIづくしな印象があったのですが、GKEやCloud Run関連にもこんなに目を引くセッションがあったのですね。

GKE Enterprise、勉強になります!(筆者は、Anthosから名前が変わったくらいかと思ってました…)

開催期間中は面白そうなタイトルのセッションがいたるところで開催されるので、誰しもスケジューリングは悩むところですよね。

こうして終わった後に、自分が参加しなかったセッションの感想を聞くのは楽しいですよね。

セッション以外では、Japan SessionのReception Partyが一番印象深かったと語る林さん。

今では様々なコミュニティと関わり、レセプション会場でも様々な方と談笑されていたそうですが、これは数年前の林さんからは考えられない行動だったそうです。

活動を通して知り合いの輪が広がると、こういったイベントも楽しめるようになりますよね!

コミュニティ活動の面白さを再認識させていただきました!

最後に、次回のNext(ラスベガス)への意気込みをお話頂きました。(冒頭の自己紹介にあったポーカー好きは伏線だったのですね…!ベガスのカジノ、筆者も行ってみたいです。)

Day1には参加できなかったものの、サンフランシスコ観光、Day2,3のセッション、コミュニティ活動が活きたReception Partyと充実したNextだったことが伝わるLTでした。

そして、Jagu’e’rをはじめとするコミュニティに参加する楽しさを改めて感じることができました。林さん、ありがとうございました!

(松原颯 / 株式会社電算システム)

まとめ

4年ぶりに現地開催されたサンフランシスコでのCloud Next ‘23について、実際に参加者された方々の生の声をお届けした緊急イベントの様子でしたがいかがでしょうか?

参加された方々みなさん様々なセッションや催しに刺激を受けたようですね!生成AIがかなり目立ってましたが、それだけではないということが、皆さんの発表を聞いてわかっていただけたと思います。

わかったつもりではいますけど、改めてGoogle Cloudのサービスってたくさんあるんだなぁ・・・

海外のイベントなんて行ったことないし、知り合いもいないから不安だよ・・・という方に「Jagu’e’rがいるならきっと大丈夫!よし行ってみよう!」と思ってもらえたら幸いです。

来年のCloud Next ‘24はは4月9日から12日にラスベガスで開催です。今から準備しなくちゃ!

それから忘れてはいけない、こちらも久しぶりのCloud Next Tokyo ‘23の開催が間近にせまっています!

記事冒頭にもあるようにまずは来場のためにはご登録を!

そして、初日の夕方はJagu’e’r Nightセッションで盛り上がりましょう!ビッグサイトでJagu’e’rと握手だ!

(関口貴生 / 株式会社エヌデーデー)