開催報告:LACO#11「今日から始めるマルチクラウド」
みなさまこんにちは、デジタル・クラウド人材育成分科会です!
2023 年 6 月 23 日に「今日から始めるマルチクラウド」をテーマに「LACO Meet up #11 ! by Jagu’e’r デジタル・クラウド人材育成分科会」を開催しました。
LACO Meet up #11 では、マルチクラウドを実践している 3 名にパネルディスカッション形式で様々な観点でお話していただきました。すごく共感できる部分もあれば、新しい学びの部分を多く有意義なディスカッションを繰り広げていただきました。
また、「マルチクラウド」や「学習」をキーワードに 4 本の LT を実施して盛りだくさんなイベントとなりました。前回同様に、オフライン会場での様子をオンラインでも配信するハイブリッド開催でしたが、40 名以上の方にご参加いただき大盛況でした。
目次
パネルディスカッション. 2023 年、マルチクラウドの現在
(ヴイエムウェア株式会社 鈴木 様 / アイレット株式会社 廣山 様 / アクセンチュア株式会社 青柳 様)
- Datadog Japan 合同会社 木村
- 株式会社 NTT コミュニケーションズ 林
- 株式会社電算システム 河窪
- アクセンチュア株式会社 加藤
上記の4名が今回のLACO#11のメイン運営メンバーです。
オフライン会場は人材育成分科会で初めてとなる、アイレット株式会社様の共有スペースをお借りしての開催となりました。普段とはまた違った雰囲気での開催となり非常に刺激的でした!
本ページでは、パネルディスカッションおよび各 LT の振り返りを記載しておりますので、是非ご覧ください!
(NTTコミュニケーションズ / 林 知範)
パネルディスカッション 「2023 年、マルチクラウドの現在」
こちらのパートではモデレーターに Datadog 木村さんを迎え、パネリストに以下の 3 名の豪華ゲストよりお話しを伺いました。
- ヴイエムウェア株式会社 鈴木 章太郎 様
- アイレット株式会社 廣山 豊 様
- アクセンチュア株式会社 青柳 雅之 様
Theme1 – なぜ今、マルチクラウドなのか –
Thema1 は「なぜ今、マルチクラウドなのか。〜マルチクラウド採用の背景・メリデメ〜」についてお話を伺いました。
近年、マルチクラウドの採用が増えてきていますが、その背景には以下のような理由があるそうです。
- (鈴木さん)各クラウドベンダーの強みを活かして、結果的にマルチクラウドになるケースがあります。現に、案件としても非常に増えてきているので、市場のニーズも高いですよね。
- (廣山さん)鈴木さんと同じく、Google Cloud ならデータ分析やネットワーク周りに強い印象ですね。また、私の所属では、セキュリティ周りでセキュリティ周りの統制を合わせなきゃいけないので、結果的にマルチクラウドの知見が必要になっている状況です。
- (青柳さん)別の視点から言うと、ブルーオーシャン(既に多くの技術者がいるクラウドではない)な市場で先駆者になることでプレゼンスを上げていこうとする人たちがいることが結びついている気がします。具体的に言うと、以前勤めていた某クラウドベンダーでは、まだクラウド黎明期のとき、小さな案件をやってはブログで発信していくことで自分のプレゼンスを高めている人が多かったです。このような発想をもっている人がユーザー企業にも多くいて、結果的にマルチクラウド人材が増えてきたのじゃないかと思っています。
逆に、マルチクラウドのデメリットについては、以下の理由があるそうです。
- (廣山さん)マルチクラウドが目的になるのはだめかと思います。エンジニアなので技術的に使いたい気持ちもわかりますが、無理やりマルチクラウドを入れると良くないです。案件規模が大きければ運用も踏まえて有効なときはあるかと思います。
- (青柳さん)一般的にマルチクラウドはデメリットになりがちです。人材育成や運用管理の煩雑さや、ボリュームディスカウントが効かない点等の様々なデメリットがあります。例えば Amazon S3 (以下、S3) にすべてのデータを保存する場合と、S3 と Cloud Storage にそれぞれ半分ずつでは、S3 にすべてのデータを保存したほうがボリュームディスカウントが効く場合にコストメリットが出ますよね。
- (鈴木さん)サーバレスゆえクにラウドベンダーにロックインされることもあるのではないでしょうか。しかし最近はコンテナ技術も広がりつつあり、マルチクラウド間の移行もしやすいようにはなってますね。
マルチクラウドの採用の背景、またマルチクラウド故のデメリットについて現場で活躍する 3 名のパネラーの方からお話を伺えました。とても勉強になりますね。
(株式会社G-gen / 又吉佑樹)
Theme2 – マルチクラウドの学び方 –
Thema2 では「マルチクラウドの学び方〜メンバーの育て方・個人の学び〜」についてお話を伺いました。
それぞれの立場や様々な観点からのご意見を伺いました。
【会社・組織としての観点から】
- (青柳さん)まずはマルチクラウドの進め方を決定することが重要です。提供するサービス内容を決定し、そのサービスに必要な技術を持つ人材を育成することが大切です。その末端として、メンバーの資格取得があると思います。
- (青柳さん)まず1つのクラウドでスタートし、組織としてうまく回せるようになってから次のクラウドへ拡大することが必要だと考えています。マルチクラウドの技術を知る人材がいても、クラウドの選定方針が不明確であったり、組織として新しいサービスに対する運用体制がしっかりしてないと、新しいサービスの立ち上げが難しくなると思います。
重要なのは「マルチクラウドがいい」という考えにとらわれるのではなく、企業の観点でしっかりと土台を作ることですね。
【メンバーを育てるマネージャーの観点から】
- (廣山さん)マネージャーが24時間365日督促し続けるのは限度があります。各自がやらされているのではなく前向きにやってもらうことが重要です。リーダー視点では「勉強して楽しい」と思えるような仕組みを提供することが育てる観点では最も大切だと考えます。
- (廣山さん)「マルチクラウドにネガティブなモチベーションになりうる仕組み」は、積極的に改善しています。例えば、アイレットではクラウド系の資格に対し受験料と手当を支給していますが、以前はAWSの手当ての方が高くなりがちでした。今ではフラットな評価にすることで、会社としてもマルチクラウドを積極的に採用していることを制度面からも伝えるようにしています。
- (鈴木さん)マイクロソフトのトレーナーの経験がありますが、公式コースなら3-4日間程キープしてトレーニングを行っています。コーストレーニング以外のところでの2−3時間の研修では、自分でまとめたものを若手に渡して、それが広がり、すぐに10人近くが資格を取得してくれたのがうれしい体験でした。きっかけを提供しつつメンバーのやる気になってくれたら良いと思っています。
- (青柳さん)「カスケード式トレーニング」方式でマルチクラウドを学習しました。予習するドキュメントを事前に読んできて、週一回口頭試問を行う方式です。AWS→Azure→Google Cloud と広げて行きました。
仕組みを工夫して、楽しく自ら学ぶ体験を作り出しているとのことです。
資格手当が充実しているとやる気が出ますね笑
【勉強するメンバーとしての観点から】
- (廣山さん)私がAWSから始まり、Google Cloud、Azureを学んでみて「これまで片目で見ていたものを両目でみる」ような感覚や「平面だったものが立体に見える」ようなイメージを持ちました。メンバーにマルチクラウドを経験をしてもらうとほぼ全員が同じようなことを言っています。この経験をしてもらうことが大切だと考えています。
- (廣山さん)まずは社内の小さな範囲で「教える」「人の前で話す」場を作って提供しています。登壇資料の作成等も慣れていない方の場合、過去の資料やスクリプトまで渡して、好きにアレンジしてもらう形で渡しています。
- (鈴木さん)個人としては資格もそうだが、ハンズオンを行うこことが重要だと思います。僕の仕事はデモを作って話すことが6割ですが、その中で同じものを複数のクラウドで作ることがあり、それが勉強するきっかけになっています。全く同じ構成の仕組みを別のクラウドで作ると勝手が違うことが多いです。
「これまで片目で見ていたものを両目でみる」という言葉に会場の皆様も頷かれていました。
私もマルチに学んで両目でクラウドを見てみようと思いました!
(株式会社電算システム / 河窪伸弥)
Theme3 – それぞれの視点のマルチクラウド –
最後のテーマとして、各パネリストの立場から「それぞれの視点のマルチクラウド」についてお伺いしました。
【セキュリティコンサルティングの視点から】
- (廣山さん)各クラウドや3rd Partyのでセキュリティの相談に関して、
- ある程度の地盤があれば、マルチクラウドと言えます。実現出来てしまうものであるだけに、気を付けてマルチクラウドを勉強する必要があると考えています。例えばクラウドごとにセキュリティ機能に差があるので、クラウドごとの差分を理解して、お客様に穴なき提案をするということを意識しています。
- セキュリティ製品については様々なものがありますが、主軸となるのはCSPM (Cloud Security Posture Management: クラウドの設定が正しいか)とCWPP (Cloud Workload Protection Platform: GCEやGKEをセキュアに動かしているか)という視点です。またシールドライトとシフトレフトという視点もあり、CSPMはシフトレフトの方で、リリース前に穴を埋めるという視点でのセキュリティ対策です。CWPPはリリース後に未知の脆弱性に対し防御するという視点になり、クラウド上で動作するコンポーネントの中身となります。CSPMは各クラウドがツールを出してくれるので、把握して正しく使うことが重要です。CWPPは製品によって対応している部分が異なるので、理解しておくことが重要となります。
【システムインテグレーターの視点から】
- (青柳さん)
- マルチクラウドを前提とした製品が増えてきたと思います。個々のクラウドのうちどれか1つくらいは知っておいては当たり前で、さらにこういったマルチクラウド前提の製品の知識も必要になってくると思います。
- マルチクラウドにはユーザー企業目線では運用観点でデメリットがあると話しましたが、例えば「特定のDWH製品が使いたい」などの理由で1つのクラウドでは足りず複数のクラウドを使いたくなることはあります。そうなってしまった時点で(比重に差はあっても)マルチクラウドであることに変わりはないです。大切なのはそうなったときに組織の体制として運用できるかどうかでしょうか。マルチクラウドを使うためのツールが今後重要になってくると考えています。
【製品ベンダーの視点から】
- (鈴木さん)
- 弊社製品では「VMware Aria」などがマルチクラウド・ハイブリッドクラウドに対応した製品になるかなと思いますが、これから様々な製品が統合されていくかと思います。オンプレミスに多数のアセットを持つことがエンタープライズ企業では多いと考えており、まだまだレガシーなプロダクトが現役で活躍することになると考えています。
- そのため、ハイブリッドで様々な製品を動かし、連携することができることも大切な要素になります。ハイブリッドクラウド・マルチクラウド等で双方向で行ったり来たりできることも重要なので、弊社的にはそういったところもおそらく意識して製品開発をしているかなと思います。
- オンプレミスもクラウドも同じような形で利用することができる、ということにユーザー側のメリットがあるのかなと思うので、製品ベンダー側はそこを意識していくといいのかなと感じました。(木村さん)
各視点から見るとかなり「マルチクラウド」という世界観が変わって見えることに驚きました。オンプレミス環境も含め、横断的に同じように扱えることは大きなメリットがありそうです。
(アクセンチュア株式会社 / 加藤雅己)
Q&A time
3つのテーマが終わったあとは参加者からの質問に答える時間となりました。
「各クラウドに関わっている割合を教えてください」
- (廣山さん)
- 会社としてはAWSの割合が圧倒的に多いのが正直なところです。それ以外のGoogle Cloud、Azure、OCIも関わっていますがAWSが多いです。ただ僕自身はGoogle Cloudを触ることが多いです。弊社の社員でAWSに詳しい方が多いので、僕はGoogle Cloudを切り開いているような感じですね。
- (鈴木さん)
- Google Cloud、AWS、Azure、OCIの4つすべてに同じくらいの割合で関わっています。同じ構成でアーキテクチャを設計してもクラウドによって値段が変わるのでそこは意識するようにしています。
- (青柳さん)
- 私は金融インダストリーという立場と提案するソリューションアーキテクト、実際にSIする立場です。
- セールスはどのクラウドも均等に扱っているが、個人としてはGoogleアライアンス担当なのでGoogle Cloudを扱うことが多いです。同様にデリバリーもGoogle Cloudの比率が高くなっていますが、組織としてはどのクラウドも同じように扱っています。
「ガバメントクラウドにおけるマルチクラウドの動向」
- (鈴木さん)
- オンプレミスの案件もクラウドネイティブもある状態です。今までそこまで大規模ではなかったベンダーさんが調達してくれているのは嬉しいところで、いろんな会社がフラットな条件でクラウドを使って提案し、その中で差別化をするというのは良い流れだと思っています。
「成功したマルチクラウドの組み合わせ」
- (青柳さん)
- 複数のクラウドをIaaSメインで同時に扱うことが多いです。そのレイヤーであればどのクラウドを使っても運用タスクが変わらないことが多いので、マルチクラウドを扱うのであればレイヤーを下げてIaaSでのマルチクラウド運用が運用上楽なのかなと考えています。
- →今後は変わってきそうですか?(木村さん)
- 運用のレベル、人のレベルが上がってクラウドごとにアーキテクチャが異なっても運用できるようになっていくはずと考えています。
- (廣山さん)
- 運用補助ツールを自社で持っていますが、マルチクラウドで実装することで各クラウドで障害が起きても別のクラウドで対応できるようにしています。これはマルチクラウドの仕組みを享受できるようにしています。
- →マルチクラウドを運用している場合、障害の切り分けが難しくなることはないのでしょうか?(木村さん)
- そこはオブザーバビリティを意識してシステムを設計できているかどうかによると思います。
パネリストの皆様は全体的にクラウドをフラットに評価し、当たり前のようにマルチクラウドを触っている印象を受けました。クラウドを組み合わせる時にレイヤー・耐障害性といった視点から検討を進めるのは参考になりますね。
(アクセンチュア株式会社 / 加藤雅己)
LT1. 私の勉強法
株式会社システムサポート / 小島 悠希 様
LTトップバッターは株式会社システムサポートの小島悠希さんです。
小島さんからは「私の勉強法」ということで多くのGoogle Cloud認定資格を保有されるに至った勉強方法をお話いただきます!
小島さんは過去にWebエンジニア、スマートフォンエンジニア、MLエンジニア、をご経験されて、2020年10月~現在のCloudエンジニアとしてGoogleCloudを利用しているとのことです。
現在、6つのGoogle Cloudの資格を保有されています。人材育成分科会の資格取得報告を行っているslackでもよくお名前を目にします!スゴイ!
そんな小島さんは大きく4つのポイントで資格勉強を行っているとのことです。
それぞれについて詳しく解説いただきました。
まずはじめのポイントは「試験を申し込む」ことです。ここが一番重要!とのことです。
1.期限がないと勉強しない自分を追い込むため(よくわかります!)
2.チームメンバーに受験宣言することで更に自分を追い込むことができる
3.オンサイトでの試験を申し込むことで非日常を味わうことができる
オンサイト受験=非日常という観点は参考になりました。試験日を決めて、周りへの宣言で自分を追い込むことと同時に、楽しみも作るバランスが大事ですね。
(最近は円安で$200の試験料が高くなっていることも追い込む要因になりますね。。)
次のポイントは「受験する目的を確認」することです。
1.プライベートや業務時間を利用し、何故自分が受験するのかを明確化
2.受験する目的によって勉強のアプローチも変わる
3.「会社の資格取得者数」「一時金取得」が私のモチベーション
私も自己紹介の際にバッジを並べた姿を想像してモチベーションを上げているのを思いながら、他にもないかなと考えながら聞いていました。
ただ受験するのではなく、何故時間をかけてまで受験するのか、合格した先に何があるのかを明確にするとモチベーションがあがりますね。
3つ目のポイントは「ベストプラクティスを読み込む」ことです。
1.公式の情報は有益
2.細かい制約も理解するようになるため、普段の業務でも役に立つ
3.試験範囲のサービスのベストプラクティスを読むことを推奨
ベストプラクティスを読むことでどんな場面で、どのように利用するのかが効率的に理解できるとのこと。
小島さんは現在のお仕事でもGoogle Cloudを利用しているので、資格取得のためだけではなく、実際にお客様の前に立った時に話せることが増えるのも重要とおっしゃられていました。
最後のポイントは「実際にサービスに触れる」ことです。
1.実際に触れてみることでAPIやコマンドの理解が深まる
2.興味のあるサービスから触れ始めてみる
3.徐々に周辺知識や他のサービスに広げていく
4.利用料金には要注意
「自分の興味のあるサービスから触れていく」ことで、勉強することが苦にならないばかりか、自然と周辺の知識も必要になるので「他のサービスに広げていく」ことができますね。
面白そうなところから入って資格勉強につながると楽しく進められそうです。
最後に番外編として、MLの学習で参考になる書籍を紹介いただきました。
ML未経験の方はGoogleのドキュメントを理解するために必要な基礎知識が得られるとのことです。
1番重要な「申し込みをする」ことから始めて4つのポイントを押さえながら、どんどん資格合格して、人材育成分科会の資格取得報告チャネルで報告しましょう!
私も次に取得予定の試験の申し込みから始めます。
とても参考になるLT、ありがとうございました!
(株式会社電算システム / 河窪伸弥)
LT2. モダンクラウド教育
株式会社メビウス / 高橋 正幸 様
LT2つ目は株式会社メビウスの高橋さんです。
データ活用してイノベーションを加速していく、共感・共創のためのクラウドを掲げられているメビウスさんのモダンクラウド教育とはどんなものかお話いただきます。
普段のメイン業務は先端技術開発で機械学習の研究開発やGoogle Earth Engineをいじったりされているそうです。何故か全社の技術戦略を考えたり、全社の技術者の教育とかを役割として担っておられるとのこと。
LACO#11当日にGoogle Workspace Administartorを合格されたとのこと、おめでとうございます。Google Cloudの資格全冠目指して頑張られていると宣言いただきました。
Jagu’e’r歴は短いそうですが、メビウスさんどんどんJagu’e’rに参加いただいております。100名ぐらい連れてきたいと言っていただけております。
高橋さんは機械学習関係の特許を持たれているということなので、AIML分科会で是非お話いただきたいです。
4年前ぐらいから技術ロードマップの定義をされているとのこと。全社共通のロードマップと事業領域ごとのロードマップがあるとのこと。
全社共通の中でモダンクラウド設計を入れられているというのは先進的に感じます。教材を自作され、eラーニングベースで提供されているとのこと。データ活用技術(機械学習)やSREも教育に組み込まれているのもスゴイです。
とはいっても全社的にはレガシー主体で、案件ドリブン学習が主流というのは、どこの会社も中々抜け出せないところなんでしょうか。
対象は全エンジニアではなく全社員(経理、営業、役員等問わず)とされています。
基礎コースは動画で210分と力の入れようが凄まじいです。
データ活用によるイノベーションの加速は会社の理念として外せないとか、クラウドの根底にある考え方も必要とされているとのこと。
セキュリティ周りや、何となく使っているIAMもしっかり理解しましょうというのもしっかり抑えられています。
以下のような内容も含まれています。
・お客様に提案するのに基礎知識としてないと色々まずい
・SREが出来るのかは厳しいけれど、SREの考え方を取り入れていくのは重要
・機械学習モデルのビジネス上の価値、どういう提案ができるかがわかっていないとお客様に提案できない
熱い想いのこもった教育動画、見てみたいです。
社会に貢献する良い仕事をしていきたいというメビウスさんのご活躍に期待しかありません。
(CTCシステムマネジメント株式会社 / 古林 信吾)
LT3. マルチクラウドしてわかるGoogle Cloudの優しさ
丸紅情報システムズ株式会社 / 平田 渡 様
LT3本目は丸紅情報システムズの平田さんです。
どのようなGoogle Cloudの優しさをお話いただけるでしょうか。
マルチクラウドで国産のニフクラも含まれているのが期待高まります。
・Google Cloud を触れば触るほど、インフラエンジニアに優しい!(非常に良くわかります)
・モニタリング・ロギングがGoogle Cloud超簡単!
監視とかObservabilityとか、前提としてモニタリング・ロギング重要ですよね。
・Google Cloud公式マニュアルの日本語が読みやすい。
A●●のマニュアルも英語からGoogle翻訳かけると意外と読みやすい。
・ライブマイグレーション、これだけで運用していく中で非常に良い。
ただし、過信はしちゃいけない。
・Compute Engineに、よく使われるであろう権限がデフォルトでそれなりに権限が割り当てられている。
色々優しさに溢れてます。
・なんでもかんでもグローバルリソースでスゴい
IP Anycast
・Linux OSの初期の状態で一般ユーザがいない
個人的にセキュリティに対して良い、好きなポイント
・Cloud IAPを使って、SSHログインを簡単に2段階認証できる。
お客様から言われて「えーツラい」とならなくてすむ。
スゴさも素晴らしい視点でまとめられています。
・ライセンス関係がいまヒトツ、、、
Or●●le DB、、、
・ブログなどの情報が少ない。
Google Cloudは信頼性の高い企業ブログが多いので、利点でもある。
いまヒトツなところ、改善して欲しいです。
そして、楽しい楽しいマルチクラウドな検証の発表です。
ニフクラをHubにして検証されているのが斬新です。
・VPNといったところを切り取ってもそれぞれ違う。
ニフクラはStatic Route ONLY(オンプレ感を感じる)
こういった特徴差異をまとめていただけると非常にわかりやすいです。
まとめにとても大事な言葉をいただきました。
・インフラ面の一部を切り取っても特徴は異なるので、十分な検証と理解しましょう。
・「知る」「学ぶ」行為を大事にしたい。
楽しいLTありがとうございます。
(CTCシステムマネジメント株式会社 / 古林 信吾)
LT4. 学習とキャリアとコミュニティ
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 / 小泉 鉄之祐 様
当分科会の運営メンバーでありつつ、裏番長という肩書を持つ小泉さん。
冒頭では、「裏番長なのに、間違って表舞台に出てしまいました〜」と掴みバッチリの挨拶から入り、会場が笑いに包まれました。
なんと小泉さんは、2 年前の JACO Meetup#1 で登壇したこともあるとのことです!(さすが裏番長w)
お話することは以下の 3 つです。
- 学習について
- キャリアについて
- コミュニティについて
まず、学習について。
学習には、 2 つのタイプがあるそうです。
参加者からは、「拡げる」派が多い反応でしたが、中には「両方好き」というお声もありましたね。(これこそ学びの二刀流!w)
日本は伝統的に「極める(知の深化)」が強いよねっと言われており、「拡げる(知の探索)」もやっていかなきゃねっという論調があります。
しかし、どちらも大切かなと小泉さん自身も考えているみたいなので、是非皆さん、「学びの二刀流」を目指していきましょう。
次はキャリアについて考えてみます。
キャリアを年齢と出力の軸で表すと以下のような非連続な線が描けるみたいです。
「深化」と「探索」を交互に続けることと、その間のギャップでは、「越境」を挟むことがいいのではないかと。
越境とは、飛び越えてみるとか、自分の身を違う環境に置くなどチャレンジすることを意味しており、そうすることでまた新たな深化と探索に繋がり、人によってはこのサイクルが 3 ヶ月の人もいれば、 20 年の人もいるし、その時時でどんな決断をしていくのかで、その人のキャリアになっていくのだなと語ってました。
コミュニティの一番いいところは「コラボレーションできる」こと。色んな人が集まってイベントや資格と取ろうと頑張ったり、様々な機会があるところがコミュニティのメリットかなと思います。
そして何より、コミュニティでは手を挙げれば何でもチャレンジさせてくれ、そしてそれを周りがサポートしてくれる環境があるのが素晴らしいですよね。それはほんとに凄いことで、時にはその人にとって「人生変わる」くらいの大きいこともできちゃうのがコミュニティなんだなと思ってます。
小泉さんのケースを紹介してくれました。
元々は人材育成のロールだった小泉さんは、応援団のような気持ちで周囲の学習モチベーションを向上させることでやりがいを持てていたそうです。しかし一方で、人のことを応援しつつ、自分自身がやってないのは違うんじゃないかという不安もあり、職場とロールを変える決意をしたみたいです。
そして、いざ職場やロールを変えてみると凄く大変で、今まで簡単に資格取りましょう〜と言ってたものの、資格取る側の大変さを身を持って体感でき、よりエンジニアに対しリスペクトができるようなっていると心境の変化についても語っていただきました。
これが、小泉さんの「越境」体験だそうです。
僕自身も営業であったことに物足りなさを感じてエンジニアに転身したのですが、正しくこれが小泉さんと同じ「越境」体験だと思い、話を聞いて凄く共感できるところがありました。
(株式会社G-gen / 又吉佑樹)
Study Jam by Jagu’e’r 中間報告
NTTコミュニケーションズ / 林 知範
宣伝が強い!
LACO#11開催時点では、資格取得期間が残り1か月近くということで、今からでも上位入賞が間に合うと宣伝です。
参加者100人の大台を達成することが出来たかは、Study Jamの結果報告を楽しみに待ちたいです。
日頃から盛り上げていきたいということで、勉強会・もくもく会のご案内です。Google Workspaceの勉強会も大盛況だったとのことです。
参加するもよし、開催するもよし、みんなで盛り上げていきましょう!
※ 本イベントは先日の結果発表イベント LACO#12 にて終了いたしました、後日開催報告ブログがあがりますので興味ある方はぜひそちらもご覧ください!!
(CTCシステムマネジメント株式会社 / 古林 信吾)
クロージング
以上で、LACO#11 終了となります!
パネルディスカッションや LT で計 2 時間のイベントとなりましたが、終わってみればあっという間でした。私自身、聴講者として非常に学びが多く充実した時間となりました。
参加者アンケートでも同様に「学びが多い」「モチベーションがあがった」という声が多かったとともに、「オフライン参加を楽しみたい」という声もありました。人材育成分科会はハイブリッド形式で実施することも多く、懇親会は横のつながりを広げる場にもなっています。
こういった学びを得たい!モチベーションをあげたい!横のつながりを広げたい!という方は、ぜひ人材育成分科会への参加やオフラインでのイベント参加をご検討ください!!
(NTTコミュニケーションズ / 林 知範)