製造分科会Meet Up【第5回】参加レポート

Google Cloud Japanの兵庫です。

Jagu’e’r コミュニティ製造分科会の回り始めた歯車がギアチェンジし加速してきた!そんな実感を受けた『製造分科会第5回Meetup』の模様をお届けします。

今回は2022年10月6日に、Google渋谷オフィスとオンラインのハイブリッドで開催されました。暖かい日やら肌寒い日やら雨が降り続く日やら、安定しない天気が続いている今日この頃でしたが、製造分科会はオンサイトとリモートからともに数多くの参加を頂き、非常にホットな会となりました!

 

本日の講演は、LIXIL菅野様による『DB Migrationの事例紹介(Oracle→Cloud SQL for PostgreSQL)』をお話し頂きました。DB Migrationという言葉にすると一見単純そうだが、実際に実行する道のりは険しく、またそれを遂行された苦労と遂行力が伝わってくる非常に参考になるお話でした。

 

 

コスト削減はどの企業でも共通の課題。今回、この課題解決策の一案として脱Oracleという険しい道を進むことを決意されました。

 

プロジェクト実行に至るまでの主な流れは以下のとおりです。

  • 移行スコープを検討(スコープ毎の段階移行もここで検討)
  • DBの移行方法を検証(データ移行、テーブル定義見直し等の技術観点)
  • アプリのアーキテクチャを検討/検証(このタイミングでマイクロサービスへの転換)

 

既存システムに与える影響を局所化および極小化するために、移行スコープを区切って対応し、スコープを分割することでマイクロサービス化の検討もしやすくなったとのことでした。また、データ移行にはOra2Pgを使うことで想定より簡易に移行が行えたというノウハウの共有。Oracle→PostgreSQLによるデータ型不一致等は発生したものの、PostgreSQL側の型へ適宜設定変更し、解決を図っていったというTipsをお伝え頂きました。

 

発表の中では、実際に移行した後のコストについても言及頂きました。すみません、ここには具体的な数字は書けないのですが、結構なコスト削減に繋がったのではないか、というお話でした。

さらにCloud SQLに移行することで、

  • Cloud Monitoring上で一元的にDBの状態を可視化可能
  • 開発環境やステージング環境にボタン一つで本番環境のデータを複製
  • 準備等が大変で断念していたフェールオーバテストや負荷テストを容易に実施

といった効果もあったとのことで、DB Migrationを実施することで、多くのメリットが得られることを共有頂いた見どころ聞きどころ多数のセッションでした。

 

QAも大盛況でした。特に印象的だったのが、菅野様が改革を推進していくために実際に動くモノを見せながら、社内を説得していったという話。製造業は他の業界に比べると現状維持やオンプレといった思考が強い中で、改革を進めていくことができた本質がココにあると思いました。

 

なお講演後には、渋谷Googleオフィス35Fにて懇親会が催されました!

「これがGoogleオフィスでの懇親会か・・・」とオシャレ感が漂う雰囲気はありましたが(手前味噌で恐縮です…)、参加者の皆様との意見交換は地に足ついた現場の率直な意見を多くお聞きすることが出来ました。やはり対面で交流を深めることはお互いをより深く知るのに大事だなぁと改めて感じました。

 

次回もハイブリッド開催の予定です!

 

11月9日(水) 18時〜19時(終了後、懇親会を予定)

 

私は今回初参加でしたが、良い意味で緩い会なので、新規の方でも参加しやすいと感じました。気になるなぁという方、ぜひこちらから参加登録いただければと思います。もちろんこれまで参加したことがある方々の引き続きの参加もぜひぜひお待ちしております!

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