製造分科会Meet Up【第4回】参加レポート

Googleの實田です。
Jagu’e’r コミュニティ製造分科会の歯車が音を立てて回り始めた!そんな雰囲気が漂った第4回Meet Upの模様をお届けします。

2022年春にスタートした製造分科会。これまで分科会設立の趣旨や、参加者の自己紹介、今後の取り組みをどうするか、盛り上げていくためのアイデア出しなどを実施し、クラウド活用に関する様々な悩みを少しずつ語らい始めたころに夏が到来。やれ猛暑だ第7波だということでハイブリッド開催を見送るようになり、

 

コミュニティの勢いに早くも夏バテ感が・・・

 

という心配もありましたが(誰も心配はしていない)、今回は

 

そんな不安を一撃で吹き飛ばす神回だった!


のではないでしょうか。

新たに参加された方々の自己紹介の後、今回のメインディッシュである京セラコミュニケーションシステム 櫻木様による事例のご紹介がスタート。テーマは「Vertex AIを活用した外観検査工程省人力化の事例紹介」。会社紹介もそこそこに「なぜ、検査工程に画像AIをいれるのか?」といった内容からお話いただきました。

 

外観検査を取り巻く現状は待ったなしの状況で、

  • 多品種少量生産のニーズを満たしかつ、生産性を増やさなければいけない
  • Japan Qualityを保つためには検査のコストが高止まり(生産規模と検査の人手が比例する)
  • 検査員には熟練のノウハウが求められるが、少子高齢化で人員は減少

 

 

”いらすとや”の可愛らしい検査員の絵がスライドに差し込まれていましたが、現状の課題は全く可愛くない状況、かなり切迫していることが伝わってきました。

なぜ検査工程に画像AIを入れるのか?についてのところでは、そもそもAI導入前から画像で検査するための機械も存在はしているが、品質維持のため基準を厳し目に設定していることから良品を不良品と判定してしまうことが多くあるとのこと。それ故、機械ではわからない部分を人間が目視検査する必要がどうしても出てきてしまうと。

 

そこをAIが判定することで工数を25%削減できれば、人が20日かかっていたものが15日に短縮されることになり、5日間は改善のために使うことができるようになる。という超リアルな数字をもって現場の状況を教えていただきました。

また、AI導入においては、100%の精度を目指さないこと、AIが間違った場合のリスク管理も事前に検討するということが大切であり、後から精度を高めていくことができるということを、現場の方々と丁寧にコミュニケーションされながら進めていったというところがとても印象的でした。

実際のVertex AIでの画像判定で推論を素早くするための施策として用いられているEdge TPUも紹介されており、ここでしか聞けない情報がてんこ盛りに凝縮された濃密なセッションとなりました。

 

当然ながらQAも盛り上がり、ここがもしUS会場だったらスピーカーは毎回「Good Question!」と言っていたであろうHigh QualityなQとAが飛び交い、セッションは幕を閉じました。

事例セッションが終わった後、今後の会に対する意見交換のディスカッションでは、
・GoogleのManufacturingに対するVisionを聞きたい
・事例は良いコンテンツだけど、指名されると厳しいというのもわかっている
・悩みは皆あると思うけどまだまだ遠慮があるのではないか
といった、率直な意見も出していただき、これまではぶっちゃけ「なんとなく様子を伺いつつ、大人のコミュニケーション力によって成立していた分科会」という印象だったのが、コミュニティの分科会として歯車が回りだし、「これだったら毎回参加したい!あの人も誘ってみようかしら」という心の声が聞こえた気がした分科会となりました。

次回はハイブリッド開催の予定です

10月6日(木)18時〜19時 (その後の懇親会も予定あり)

噂によるとOracleからCloud SQLへの本番移行の話が聞けるとか!? ここまでこのブログを読んでいただいた方は是非とも今すぐ予定をブロックの上、ご参加いただけたら幸いです!

まだ製造分科会に参加されておらず、第5回が終わってしまった後にたまたまこのブログを見てしまったという方は、是非当分科会へのご参加もお待ちしております!!

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