Sustainability分科会第二回(Meetup)開催しました!
皆様、こんにちは。Sustainability分科会の津久井&菅野です。
今回は参加者もだいぶ増えました!!
このBlog投稿はSustainability分科会の第2回Meetupの様子を皆様に届けられればと思います。
新たに加わった方の自己紹介!
大学が環境系だった方、最近自社内で様々な情報収集をしている方、勉強したい、情報交換したい、など様々な動機、およびパッションが語られました。
メインイベント
「クラウド利用者としてSustainabilityを考えてみよう」NTT Docomo 森谷さんより
いよいよ本日のメインイベント、森谷さんからの発表です。
森谷さんご自身は、NTT Docomo様でCCoE Leadを担当されており、これまで2回渡米し研究開発にも従事、そして三大メガクラウドベンダーの知見と実践を併せ持つという強者です。
SDGsとの関連
SDGsの観点からは12、13が該当する。
12の観点:クラウド利用における事業者・利用者双方に責任が伴う
13の観点:クラウド利用によって気候変動要因であるカーボン排出もされる。
カーボン排出のスコープは?
→利用者からするとクラウド利用はスコープ3だよね
クラウド事業者は作る責任を果たしているのか??!!
①Google Cloud
PUE 1.1 、10年前には考えられなかったレベル
利用者向けツール(Carbon Footprint)を提供
②AWS
利用者向けツール(AWS Customer Carbon Footprint Tool)を提供
③Microsoft
利用者向けツール(Emission Impact Dashboard (Microsoft Sustainability Calculatorから改名))を提供
クラウド事業者3つ → ちゃんとやってるね〜!
では、利用者はどうする?
ここで再び3社が何て言っているのか確認〜!
Googleは利用者向けに指針を出してくれている、AWSはより効率的なHWを使う、という選択肢を提供、MSはクラウドへの移行が第一優先。Google, AWSはクラウドにある前提でどう改善するかを示している (なるほど)
ステップやツールは提供されているのでーー>>NTTドコモにおけるデータを見てみた!
3社合計でどのくらい排出量が出ているのか見える化完了
やはり、どのクラウド見ても一番カーボン排出してるのはCompute(=Blue)
各社ツールの使い勝手は?
それぞれツールには一長一短があるが、GoogleがBigQuery連携が出来る点はGood。
Googleの提供ツールが 最も使いやすかった
次点が AWS ツール (ただしチャートのエクスポートのみ可能でデータはエクスポートできない)
MSはPowerBIのプレミアライセンスが無いとデータ出力できない
ツールをベースとして、ドコモさん社内で「Green Visualizer」という名前で社内公開!
Data Portalを使って、社内の誰でも無料で見れるようにしている
同じことをやるのにクラウド間でカーボン排出量にどれぐらい差があるかも示せるようにしようとしている
CCoEとしては、アーキテクチャの最適化だけではなくカーボン排出量も最適化したい
→今後も他クラウドも含めたツールに進化させる予定。(拍手!)
更には、Sustainable Cloud Design Patternを作っていきたい。
- リージョンで良いところを選ぶのが一番、とアドバイスされる
- CDP(Cloud Design Pattern)は日本発だった。またやりたい。
(素晴らしいとしか言いようがないですね!ブラボーです!)
クラウド利用者として何ができるか
アプローチとしては、定性的な各社ベンダーの指針を定量的に評価する事を考える。
- 定量的評価という観点でベンチマークテストを実践中。
- 最初に取り組んだのはWebケースのベンチマーク。
- 静的WebサイトへのリクエストをIaaS 、PaaS、といった5つのパターンで実施しカーボン排出量を計測。
- 現在進行形として、バッチ処理のベンチマークも実施している。
これらのテストで得た実践知を社内向けクラウドガイドライン、サステナビリティ領域として公開している。
→今後は社外にも発信していきたい!
(Googleさんへの要望ということで、もっと細かく(日、時間単位レベル)でデータが取れるようになって欲しいとのこと、確かに!しっかり受け止めます!)
Q&Aタイム
- クラウドのいいところは、みんな同じものを使っているので、ウチができることは他社さんでもできる。みんなでよりよい使い方を作っていければ良い
- x0年後の世界を考えていると思うが、CO2に注力しているのは?
- 社内では色んな取り組みをやっている。クラウドに関わる業務なのでそのドメイン内で、というところから使う責任をちゃんと果たすために、CO2を見ている。まずはというところで見てるが、拡大できるならどんどん拡大したい
- Vertex AIなど使って改善やお試しをしたい!
- トレードオフが存在するのでは? (CO2 vs コスト、セキュリティ、etc.)
- CCoEがやっていることが大事だと思っている、サステナビリティxx部等だとサステナビリティが最優先となると思うので、CCoEはアーキテクチャ等も一緒に考えられるのが強み。
- 可視化をすることで意識が変わったりする?(Cloud Runで実際にA/BテストをUI使ってやったら結構カーボン少ないリージョンを選んでくれるようになった)
- 4月にリリースして、問合せはまだ2-3件。ただ、アンテナが高いデータ・ドリブンとからは問い合わせが来る。転換点がどこかにあると思っている。コストを可視化した時と同じ考え方だと思っている
- TOPダウンの圧力がある程度ないと浸透しないのでは?
- コストの時はTOPダウンが起きる前に動いた。ボトムアップが盛り上がると効果的な社風。
- カーボンはTOPダウンなのでみんなの頭にはあるが、強権的にTOPダウンでおろすと反発もするので、サジ加減が大事
あっという間に時間が経ち、終わった感がありました、すばらしー発表で、学びが多かったですね。
CCoEの新たな役割、という考え方も大きな気付き担ったのではないでしょうか。
森谷さん、ありがとうございました!!!!!
次回のテーマは?
アンケート結果を踏まえてお知らせします!
万象お繰り合わせの上ご参加ください!
Sustainability Summit
7/12-7/13「Google Cloud Sustainability Summit – Japan」を開催する予定です、ご興味がある方は是非お申し込みください!
編集後記
今回は初参加にもあっ変わらず津久井さん、そして菅野さん(Google)がばっちりレポートを作成いただきました、ありがとうございます。
公開が遅くなってしまってすみませんでした。。。
次回もまた楽しみにしております!