Jagu’e’r CCoE 研究分科会 MeetUP Vol.16 を開催しました!

みなさま、お疲れ様です。

Visional グループ にて CCoE として活動している長原です。

先日10/5 に行われた 第16回 CCoE 研究分科会 MeetUp (LT大会)の模様を共有させていただきます。

第16回は、お昼の時間帯にて新規参画された 4 社の企業様より CCoE に関する LT をお話いただく LT 大会という形で開催されました。

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今回の MeetUp では、新たに SG(Secretary General)メンバーとなられた Ridgelinez株式会社の黒田さんが司会進行を務められました。

CCoE 研究分科会は10/04時点で、全 72 社、130 名が参加されています。

今回より新たに 21 社 (⭐️) が参画されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CCoE 研究分科会 LT Time

今回は、最近参画された 4 社の企業様より CCoE に関する LT の発表がありました。

(どのタイトルも面白そう過ぎますね・・・)

それぞれの LT の内容を簡単に共有させていただきます。

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① なんのためのCCoE?DXもCCoEも大事なのは・・・

 新井 克人さん:株式会社シグマクシス

  • AI によるビジネス競争力の強化を支援しているチーム
  • CCoE導入で大事なことは?
    • 最近のお客様からのご相談の傾向として、クラウド化、DX推進に関する相談が多い
    • 製品やコンセプトを入れれば DX が進むと考えられていることがある
    • DX を進める際には 3 つの壁が存在する

 

  • 3 つの壁を突破しなければ企業の DX は進まない
  • CCoE 導入の観点では「組織」「管理(ガバナンス)」「利用支援」の機能構成について検討する必要がある

  • 特に CCoE 組織のミッションは重要
  • 明確に答えられないケースも多く、「クラウド化すること」「オンプレから脱却すること」など ”それって本当にミッションですか?” というケースが存在する
  • 会社の業績にどのように影響を与えるのかを掘り下げ、始めに仕切りの部分を整理することにより、エグゼクティブの方に承認を得るなどその後の取り組みをスムーズに進められる。
  • 組織として、ミッション、スコープ、組織タイプ(全体最適×能動型、個別最適×受動型)、体制、役割、戦略などを決めて、活動を進める支援に取り組んでいる。これらを決め切ることが CCoE 成功のための一番のキーポイント。

 

② FY2022上期振返り やや斜め上視点でのCCoE的思考実験と挑戦
  ~CCoE夜明け前だいたい4時頃編~

 豊田 康裕さん:美津濃株式会社

 

  • プロダクトの種類
    • フットウェア、アパレル、イクイップメント、サービス/その他
  • CCoE 活動の振り返り
    • 美津濃の CCoE 推進をWhy(なぜやる?)What(何をやる?)When(いつやる?)How(どうやる?)について。
    • DX=Digital Experience(情報プロセス改革)
    • Experience を上げるため業務(情報)プロセスの整理整頓を入社以来実施

  • やらなければならないこと
    • 「エンジニアリング組織を強化し、技術を用いて中長期的に事業を伸ばすことができる仕組みを作ること」(by 元ZOZO TECHNOLOGY CTO 今村さん)
  • システム視点では SOR から SoE

 

 

 

質問

  • SIer 起点からクラウドベンダー起点に変更する理由は?
    • SaaS は引き続きベンダー様にご協力いただきたい。事業がオーナーシップを持って進める部分では、プラットフォーム、アプリ、DBまで一気通貫で現場が選択できるようにするため。

 

③ 自己実現のためのCCoE物語(仮)

 加藤 泰隆さん:ディップ株式会社

※ この日の主役をかっさらっていかれてました

  • なぜ CCoE になったのか?
    • プレイングマネージャーとして日々の運用を改善する想いがあり、CTO へ CCoE の必要性を訴えてスタートした。
  • けしからん1「ロールが標準化されてねぇ」
    • SREでは特別なロールを持っており、突然基幹サーバの作業依頼が割り込んでくることも。業務の標準化が必要。
  • けしからん2「タスクが最適化されてねぇ」
    • 仕事がイベント発生的で時間に追われる日々になりがち。
  • けしからん3「アーキテクチャが抽象化されてねぇ」
    • アーキテクチャが刷新されておらず、古い運用を続けられている辛み。

 

  • CCoE 本が1つのきっかけ。
  • ロールの標準化と権限移譲
    • Slack に踏み台の Bot を作成。誰が何の操作をやったかが分かるようになり、変な操作が行われたら知らせる様にしている。ガバナンスも考慮して開発チームに権限移譲することができた。

  • アラートの標準化
    • Slack へアラートを通知して自動仕分けし、関係者へ情報展開しながら、インシデントの対応記録を残すことができる仕組み。
  • タスク標準化
    • データの可視化を進めて、データを元に改善を進める。”データは友達”。
  • アーキテクチャの抽象化

バッチサーバのコンテナへ移行。一部安定せずに切り戻しが発生したが、チャレンジングな取り組みであったため、”盛大な失敗ほどやっていて楽しい”という学びを得た。

 

そして、次回予告もすごい

現在は1名体制のため、今後は活動予算を付けてもらい、CCoE 活動をしっかりと進めていく。

 

加藤さんの LT は TV 番組風で、巧みなワードセンスと発表でワイガヤのチャット部屋で絶えず笑いが起こっていましたw

 

④ 大和総研の取り組むCCoE

 守屋 史明さん:株式会社大和総研

荒れた?場を見事に落ち着けていただいたのがさすがの守屋さんです。

  • 2021 年より CCoE を立ち上げ、 CCoE リーダーとして活動中。
  • 1. CCoE の立ち上げ
    • 一般企業向けシステムソリューションビジネスにおいて、パブリッククラウドの利用を開始。大和証券グループにおいても、パブリッククラウド推進機運が高まっていた。
    • 部門間の壁、知見や文化のギャップを埋めるため、横串となる組織(CCoE)を立ち上げる必要性を感じていた。
    • 立ち上げにあたっては、先行されている各社(DNP さん他2社)に活動内容などをヒアリングし、大いに参考にさせていただきながら活動方針を固めた。
      • 特に DNP 和田さんにご指導いただき、社内で企画書を作成して立ち上げに至った(さすが!)

 

 

  • 自分達で社内に対してセミナー/ハンズオンを内製して取り組んでいる。
  • 人が育ったことが分かりづらいため、1つの指標として資格取得者数を追っている。資格は外向けのプレゼンスにも繋がる。
  • 会社や部門を跨いだコミュニケーションの場が存在しなかったため、自由に話せるチャットルームやポータルサイトを立ち上げることでコミュニケーションを促進。

  • 1年程でクラウドベンダ資格取得者が 150 名から始まり 700 名近くまで増加。(すごい!)
  • 資格コンプを機にこれまで外に出ることのなかった技術者が表彰され、モチベーション向上にも寄与。

  • 質問
    • 社内のコミュニティで、チャットではどのような話題が多いですか?チャットはテーマごとに分けられているのでしょうか?
      • なんでも相談ルーム(CCoE をはじめ、知見がある人が自由に助けられる)、CCoE からのお知らせ、ニュース、資格推進プログラムルームなどです。社内の各部署の第一人者が回答して助け合ったりや社内の過去案件の共有は盛り上がりました。そういう場が必要だということを身にしみて感じました。
  • CCoE 立ち上げを支援された DNP 和田さんからは感嘆のコメントが送られていました。
    • 守屋さんのチームがこれだけの短期間で CCoE の型を作ることができたのは、本当に強い情熱があったからだと思います。ディスカッションさせていただいた際に経営層の方もその場にいらっしゃったのも、素晴らしいと思いました。( DNP 和田さん)

 

 

おわりに

 

いかがでしたでしょうか?

CCoE の立ち上げを支援される視点、そして CCoE を実際に立ち上げて取り組まれる視点、どちらも CCoE 活動に取り組まれる方々の参考となるポイントが多くあるのではないでしょうか。

 

次回の CCoE 研究分科会 第17回 は 2022/12/21 に「クリスマススペシャル!&オンサイト忘年会」を開催予定となっております。

 

私の所属するVisional グループは、Jagu’e’r の CCoE 研究分科会に入会して1年強が経過しました。我々は手探りで CCoE を始めたところから、社外の CCoE の方々との情報交換や相談の場を得られたことで前進することができたと思っています。

 

CCoE として活動を始めた、あるいはこれから始めるという方は、情報収集や相談の場として Jagu’e’r の CCoE 研究分科会を活用いただければと思いますので是非ご検討ください。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

※このブログに掲載している内容は参加者個人の見解であり、その組織を代表するものではありません。

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長原 佑紀 (ビジョナル株式会社)

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