CCoE Class Roomを開催しました!
分科会オーナーの黒須です。
CCoE(Cloud Center of Excellence)の在り方を研究する「CCoE 研究分科会」では、CCoEに関するベストプラクティスを議論し、情報の発信を行っています。
私達は、CCoEについて実践者・知見者に自らの悩みを相談し、解決策を導くことができる環境づくりを目指しています。
そこで、このコアメンバーとCCoEの在り方を自由に議論することのできるスペースを定期的に設けることにしました。それが「CCoE Class Room」です。
<コアメンバーの皆さま>
和田 剛 | 大日本印刷 株式会社 |
大橋 衛 | KDDI 株式会社 |
渡邉 勇太 | パナソニック株式会社 コネクテッドソリューションズ社 |
渡邉 裕子 | 株式会社 みずほフィナンシャルグループ |
住谷 哲夫 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ |
田中 圭 | 富士フイルム 株式会社 |
遠山 陽介 | 株式会社 野村総合研究所 |
饒村 吉晴 | PwCあらた 有限責任監査法人 |
伊藤 利樹 | 株式会社 エヌ・ティ・ティ・データ |
第一回目のゲストは【株式会社 JAL インフォテック】の皆さまをお招きし、JALインフォテックが運営するCCoEと、その課題解決について活発な議論を展開しました。
このブログでは、その様子と我々が得られた学びを共有致します。
JALインフォテックのCCoEは下記のような特徴で運営されています。
- CCoE実体組織を立ち上げ、そこに所属する専任メンバー(3名)、生産組織との兼務メンバー(約20名)をアサイン
- 上記に加えフェローメンバー(橋渡役)を各部からアサイン
- JAL本体のIT部門担当者もCCoEの協議に参加
= 参加前の意気込み=JALインフォテック秋葉さんより
「今回、Jagu’e’rのメンバーになると同時に、CCoE研究分科会へも登録させていただきました。我々も現在CCoEを運営しており、その課題や解決方法を、皆様と議論したいと考えたためです。会社によって状況やアプローチが異なるものと思いますので、色々な気づきを頂き、より良いCCoE運営をできるようになれたらいいな、と考えています」
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今回のミートアップでは、3つのブレクアウトクラスルームを用意しました。
JALインフォテックの都築さん、秋葉さん、佐藤さんにそれぞれひとりずつ各ルームにご参加いただき、課題と感じている点、上手く行っている点などを各ルームに待機している研究会コアメンバーとでお話しいただきました。
ルーム①
<JAL インフォテック都築さん With DNP和田さん、KDDI大橋さん、NTTDocomo住谷さん>
【ディスカッションの抜粋】
- 悩み
- 増えていく関連業務を適切にオフロードさせていく仕組み
- CCoEで決定した事項を現場へ上手く浸透させていく方法
- 気づき
- クラウドの習熟度によって運営の集団を分ける
- 勉強会、イベントで集客し社内、CCoEの中から盛り上げる
ルーム②
<JAL インフォテック佐藤さん With PwC饒村さん、NTTDATA伊藤さん、NRI遠山さん>
【ディスカッションの抜粋】
- 悩み
- クラウドに全く興味を示さない層をどうやって鼓舞したら良いか
- トップからのメッセージが現場の末端までなかなか浸透しにくい
- ビジネス側とIT部門側のクラウド嗜好のギャップ
- 気づき
- 「あなたのやる気スイッチはどこですか?」というアンケートをする
- どのセクションに置いても、CCoEに賛同し協力してくれる仲間を一人以上もつ
- トップとのコミュニケーションをCCoEが担い、現状を伝え改善を促す
ルーム③
<JAL インフォテック秋葉さん With FujiFilm田中さん、Mizuho渡邉Hさん、Panasonic渡邉Yさん>
【ディスカッションの抜粋】
- 悩み
- CCoEの多くが兼務メンバーで、ワーク時間の調整が難しい
- CCoEで決定した事項を現場へ上手く浸透させていく方法
- 気づき
- IT部門で上手く行かない場合は、ユーザー部門からのアプローチが有効
- ユーザー部門が使いたいものを提供し、結果的に標準化する
- CCoEは内製が是ではない。
- パートナーと上手く役割分担することで、2人でも運営可能
- IT部門からのアプローチだとかなり時間が必要
- 設定する標準よりもユーザー部門がリクエストする内容のほうが濃く広い
- IT部門で上手く行かない場合は、ユーザー部門からのアプローチが有効
<CCoE Class Room Vol.1 全体の様子>
【集合ディスカッションの抜粋】
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- トップマネジメントとのエンゲージは必須
- 成功しているCCoEリーダーには、必ずサポーターが存在している
- クラウドに否定的なベンダーを回避する方法
- 内製で最初は大変だが一つのPJをやりきり、実績を積み味方にする
- CCoEはクラウドが是ではなく選択肢ということを社内で示す役割である
- 過去や今の話より未来の話をし、自然とクラウドに向くことを促
- ユーザー部門がクラウドを利用することのメリットを提示する
- 請求やチェックリストへの対応などをCCoEが仕組み化することにより代行することなど
- 愚直なサービスアップデートの勉強会や、フィードバックに対する回答がよりよいCCoEをつくっていく
- トップマネジメントとのエンゲージは必須
= 参加後の感想=JALインフォテック秋葉さんより=
「CCoEには、IT部門やユーザ部門にある形、専任や兼務など色々な在り方があり、それに応じてやり方も異なると思いますが、大枠としては、上位層には未来の話をして味方になってもらうこと、現場では利用者にメリットを感じてもらえるようにすることが重要だと感じました。私もこの観点で施策を考えて試してみたいと思います。」
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今後、ユーザー会(Jagu’e’r)のWebサイトに、このメンバーで議論した内容を順次連載形式で公開していく予定です。CCoE 全体としてその組成や運営に必須の要件や抑えるべきポイントなどを各社様の取り組み事例をベースに、紐解いていきます。主に下記のような点を議論し、公開するコンテテンツを通し、皆さまへお伝えしていくことができればと考えています。
Jagu’e’r 、更に各分科会へは、Google Cloud をご利用中、もしくはパートナーとして推進中の企業様にご所属であればどなたでもご参加できます。
各分科会では、より密度の濃い議論が開始されています。ぜひご参加をご検討ください。
Google Cloud の利活用と日本のエンタープライズの DX 推進上の課題などについて、様々なキーパーソンとコミュニケーションし、その活動の一助にしていただければと思います。
ご参加をご検討される場合は、Google Cloud 御社担当営業・パートナーマネージャーにお問い合わせください。
Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise(Jagu’e’r)
CCoE分科会長 黒須 義一