Jagu’e’r CCoE 研究分科会 MeetUP Vol.14 を開催しました!

みなさま、お疲れ様です。

富士フイルムビジネスイノベーションにて CCoE としてクラウド推進活動を行っている田中です。

最近の悩みは「変化に強いクラウドテクノロジーの恩恵を、ビジネスで Every time 最大限活用するために体制やマインドをどう変えていけばよいのか?」です(誰か相談乗ってください…)。

さて、早いもので2022年もすでに6月になってしまいました。

先日6/1に行われた第14回 CCoE 研究分科会 MeetUp の模様を、今回の Blog 執筆担当の田中より共有させていただきます。

→今回は参加者も多く(参加者54名)CCoE 研究分科会恒例のルーレット抽選の幅も狭いので油断しまくりでしたが、抽選でみごとに当たってしまいました。

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全52社97名の参加という(6/3に53社100名になりました!)大所帯の CCoE 研究分科会、今回のアジェンダは大きく以下の3つになります。

・新規会員の紹介

・CCoEサーベイ22‘共有

・LT Time


まずは新規会員の紹介として新規加入された方々からの自己紹介から始まりました。

新規会員の紹介

  • 加藤 泰隆さん: ディップ株式会社

    • 自分から CCoE が面白そうということで CTO に提案して始めた

    • ノウハウやデータ収集など改善の駆け出しで、今後成長していきたい

  • 小林 敦さん: 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社

    • KDDI 大橋さんから CCoE 研究分科会を紹介いただいた

    • IT事業会社4つを横断して、クラウドを提供する立場の CCoE を運営している

  • 神澤 直史さん: 株式会社セブン-イレブン・ジャパン

    • CCoE を立ち上げなければいけないな、という考えを巡らせている段階

  • 黒田 裕司さん: Ridgelinez 株式会社

    • DX を推進していく上でプラットフォーム変革を推進することにとって CCoE は重要と思っている

    • CCoE はお客さまの変革を推進する上での非常に重要テーマであり、チェンジカルチャーの中心になると考えている

    • このチーム(分科会)が素敵だな、と思い参画した

  • 鈴木 剛さん: 沖電気工業株式会社

    • Google さんからおすすめしていただいた

    • CCoE 設立に向け社内調整をしている段階

  • 遠藤 司さん: 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社

    • 昨年度からCCoEに参加、人材育成や情報共有に関する課題が多い

    • こういった場で他社さんの取り組み内容などを情報共有して自社に持ち帰れたらいい

  • 岡野 悟之さん: 株式会社野村総合研究所

    • アジリティを上げていくためにという観点でも CCoE で考えて色々と取り組んでいきたいと考えている

  • 渥美 俊英さん: 株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング

    • 今月で67歳になられる (おめでとうございます!!)

    • クラウド推進を人生のテーマにしていて、いろいろと Output ができればと考えている

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CCoE サーベイ 22’ 共有

 

CCoE 版 国勢調査とも言える統計が集まりました!
統計結果を公開します。

まずは、このデータをネタに CCoE 本の著者陣が語るパネルディスカッションイベントを実施します。

Jagu’e’r 会員でしたらどなたでもご参加可能!Google 渋谷オフィスで開催です!

お申し込み

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LT Time!!

CCoE 研究分科会 LT 大会実施の目的(大事)

  • 分科会として急成長している
  • 急成長に伴って(参画企業も多くなり)個に対するスポットライトが弱くなっている(かもしれない)
  • 今回は最近参画いただいた方々に LT を行っていただき、どんなことをやっているのか、どんなことに悩んでいるのかなどなど、今まさにチャレンジしている話を共有してもらうことで新しい風を取り入れたい

「 CCoE をリードしていくのは地道であり孤独なことも。CCoE 活動の推進に寄り添う場としての活用(味方として、社を説得する材料や安心感を得る場として)に役立てていただきたい)」(By 分科会オーナー)

 


①育児と CCoE 運営の両立の苦悩 ~子供よりも手がかかるクラウド界のオジサマたち~

小林 敦さん:三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社

「私の CCoE は孤独ではなくて仲間がいっぱいいるので遠藤さんに託す」(遠藤さんにバトンタッチ)

遠藤 司さん: 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社



【LT 内容】

  • 4社間に跨って CCoE に取り組んできた

    • クラウド上でシステムインテグレーションを提供する立場、及びサービスを提供する立場として、会社を跨る CCoE を立ち上げた→「提供する側の CCoE 」
    • 三菱電機から業務委託を受け、MDIS 主体で各社と連携。
    • 4つの会社間をつなぐ架け橋として、各社のクラウド情報の共有の場、コミュニケーションの場として活用されるよう運営している
  • 会社をまたがることによるコミュニケーションの壁

    • 各社から CCoE に参画してもらい、それぞれリーダーを選出して情報発信
    • 4社間ででNDAを締結などをしてスムーズに連携できるように取り組んでいる
  • 今後育児とともに頑張ろうと思っていること

 

    • CCoE を本当の「中心」にしたい
    • 技術だけでなくビジネスや営業に関する知見も集約したいなど、文系・理系に関わらず、CCoEの子育てを進めていきたい
    • 育児の基本である「褒めて育てる」を社内のオジサマ達に適用し、CCoEを引っ張っていきたい→「公園(公演)デビュー」(上手い!)

 

②Ridgelinez社内外のCCoE活動事例のご紹介

藤井 崇志さん: Ridgelinez 株式会社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • Ridgelinez 社は、2020年に富士通が出資して設立したDX中心のコンサルティング会社

  • クラウドスキルの観点でこれまでの事例紹介

    • ハードウェアエンジニアからのクラウドエンジニア転身
      • 新しいことをするときにアサインされた方はハードウェアエンジニア Aさん55歳、ソフトウェア、クラウド経験なし
        →2年後には、サービス開発者として活躍、若手に混じってクラウドインフラコードを書いている
      • みんな A さんみたいになれるのか?

    • 答えはNo!「自分のキャリアとかその先をしっかり考えて、この先クラウドの技術を身に着けないといけない、といったモチベーションをもとに身に着けていった
      一部の「自燃型」人材に頼ってはいけない※「自燃型」:ほっといても自分でキャリア形成を考え勉強して進めていける人
      • どのように転身したのか
        教育制度、クラウド研修プログラムの選定・実践(ブートキャンプ)
        評価制度の改善(チャレンジへの配慮、クラウド認定資格取得への厚遇)
        組織的な(クラウドスキル向上など)Re-skillingを方針策定、コミュニケーション改善(有識者の支援スタイル)

【質問】

評価制度をどのように変えたんですか???(by Jagu’e’r アンバサダーの酒井さん)
スキル転身のための猶予期間を設けた。
会社の目指すところに対してナレッジ習得など取り組んでいるということを全社として承認して進めていくようにしている(心理的安全に向けた取り組み)

③ SMBC グループにおける CCoE の取り組み

高瀬 裕樹さん: 株式会社日本総合研究所

  • CCoE が対象としているグループ会社

    • SMBC グループ全体(数十社)

    • CCoE 専任の部署が株式会社日本総合研究所 にある。2021年4月に選任組織となったが、それまではバーチャル組織だった

    • CCoE部門として10名以上が専任

    • グループ会社から「でクラウドを使いたい」への相談受付やクラウドアーキテクチャ相談

    • グループの中でのクラウド利用審査として、別にセキュリティ審査の部門がいるので、審査に向けて資料作成の支援

    • ナレッジ集約して公開 CCoE の人数は 100名以上。CCoE 専任の10名だけではなくて、各グループ会社で取りまとめをされている窓口の方々も含めて「CCoEですよ」という言い方をしている

  • 「あなたも CCoE ですよ」と言って巻き込んでいくのも一つの方法
    • 担当者や前提知識が様々なので中には「本当にそれ聞くの?」「(凄いスキルの方からの)相談もある
    • それに対して対応をしていく必要があるのが悩み よく聞かれることは FAQ やガイドラインを作ることを検討中
  • 本質的な問合せに注力できるようにしているところ
    • インシデント発生時情報収集
    • 複数にまたがる大規模障害などは CCoE で取りまとめてグループ会社に一斉に配信等おこなっている
    • セキュリティ審査支援は、あらかじめセキュリティを担保した共通基盤的な形として整備してお渡しする
  • トレーニング
    • トレーニングは、実際のクラウドを使うプロジェクトに担当を立ててもらってプロジェクトをやりながらセキュリティ審査、実施のアーキテクチャなど業務をやりながらスキルを身につけていただくよう支援している。担当の方の負荷は高いが、やってみた結果「非常に良かったです!」といった声も貰っているので、これからも続けていきたい
  • 心がけていること

    • 上から目線にならず、利用者に寄り添うよう利用者目線でクラウド利用を推進していく

    • 使われないガイドラインより、なるべく実効力のある活動を目指して試行錯誤している

【質問1】:いわゆるCCoEリードは何名ですか?(大橋さん)

十数名(その中でも利用相談は4名)

【質問2】:利用相談は1週間で何件くらいですか(黒須さん)

1週間で数十件(みんなビックリ!)

 

④ CCoE 立ち上げで Quick win をめざす

神澤 直史さん: 株式会社セブン-イレブン・ジャパン

 

  • クラウドが当たり前の環境から、(組織に対して)啓蒙が必要環境に変わり、CCoEについて学んでいきたいと思っている
    • 実務の現状としては、システム本部メンバーのほぼ全員が非IT人材
    •  業務要件定義から受入テストまで、同時並行で多くのプロジェクトが進行している
    • 一人が複数の開発プロジェクトを担当
  • CCoE を立ち上げるためには
    • システムもプロジェクトも大量にあり、それなりに規模の要員が必要
    • 外部人材の活用も検討しているがそれだけでは業務部門との連携に限界がある
    • 内部的な要因もあるが、現在のメンバーの育成、活用が必須!

  • こう変えていきたい

    • オンプレ環境ではベンダーに任せざるを得なかった部分も、クラウドではこちらで関与していくことが可能
    • ユーザー側でも(インフラに)触れることも→クラウド化を進めることで、ケイパビリティ獲得の土台を作る
    • システム要件定義みたいなところも、クラウドのマネージドサービスを活用して組み合わせてアーキテクチャを作っていく、クラウドであれば(DCに設置されたシステムと違い)自分たちでも触れる→非IT人材でも対応可能
    • いろいろなことを試しながら非IT要員を育てて CCoE 活動につなげていきたい

 

おわりに

いかがでしたでしょうか?
今回は LT がメイン、それも新規で参加された方々の新しい風ということもあり、気になるところや羨ましいところなどもあり、機会があれば是非個別でいろいろと相談させていただきたいな、と思いました。

CCoE として活動を始めた、あるいはこれから始めるという方は、情報収集や相談の場として Jagu’e’r の CCoE 研究分科会を活用いただければ、と思いますので是非ご検討ください。
また、弊社のお客様企業からも営業経由で CCoE についていくつか相談をいただいています。いきなりの Jagu’e’r参加は気が引ける、という場合はこっそり弊社営業にお申し付けください、私のほうから CCoE 研究分科会の雰囲気や内容をお伝えしたり、Jagu’e’r 事務局へ紹介いたします。

最後までお付き合いいただき感謝です。また次回もよろしくお願いします!

 

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【お知らせ】
各企業における CCoE の実践者、知見者が集まって作った書籍が好評発売中です。

DXを成功に導くクラウド活用推進ガイド CCoEベストプラクティス

Jagu’e’r CCoE 研究分科会

Kei Takaka (FUJIFILM Business Innovation Corp. )

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