活動報告: データ利活用分科会 第9回イベントレポート

執筆時点で2月ですが…みなさま!2023年うさぎ年あけましておめでとうございます!

年末年始のボケボケタイムもはるか昔、月日が過ぎる速さに戸惑っていらっしゃいませんでしょうか?!

さて、そんな月日の経過に関係なく2023年を寿ぐ第9回データ利活用分科会が開催されました!

年初とは思えぬ充実した内容で、参加者の皆様からも高評価の会となりました。

今回のご登壇頂いたのは、

アクセンチュア / 中田さん、秋元さん、Google Cloud / 横山さん、そして、wywy / 遠藤さん

大変ありがとうございました。

それでは、各レポートをどうぞ!

目次

アクセンチュア / 中田様、秋元様、Google Cloud / 横山様「Looker Studio / Looker って何? Looker Studio / Looker の紹介と使いどころ」
Wywy / 遠藤様、「Google Analytics を使ったことがない私が、お正月から GA4 を触ってみた」

演題紹介

アクセンチュア / 中田様、秋元様、Google Cloud / 横山様「Looker Studio / Looker って何? Looker Studio / Looker の紹介と使いどころ」

Looker StudioとData Portal、Lookerについて

カスケード式トレーニングを運営されている Accenture Cloud Capability Group の中田さん、秋元さん、そしてGoogle Cloudの横山さんより説明いただきました。横山さんは今月からGoogle CloudにJoinしたところです。

お忙しいところご登壇ありがとうございます。

まず、この3サービスを比較して、サービス名が似ており、わかりづらさがあります。

Data Portalを使ったことあるけど、Looker Studioと何が違うのとか、無料なのかとか、Lookerとの差は何なのとか、LookerってそもそもBIツールなのかなど、様々あるかと思います。

Google Cloudユーザーなら、Looker Studioは一度は触れたことのあるサービスだと思います。

Data PortaはBIツールに位置づけられるものです。LookerはBIツールの機能のみならず、組み込み型分析を含むデータアプリケーションプラットフォームと言えるものです。

Data PortalやLooker Studioは、Google Cloudのサービスとコネクタで連携することができます。

LookerはLookMLを使って指標の集中管理が出来たり、APIが提供されているので、どんなサービスとも連携できる強いサービスとなっています。

2022年10月にLooker Studio は、Data Potalからサービス名称が変わりました。機能は据え置き、変わらず無料で使えます。まず試して、有用性を確認したい、我々にとっては、本当にありがたいです。

Looker Studioはアドホックな分析やクイックな分析に向いています。

Lookerは、一元管理ができる分析プラットフォームです。APIが提供されているので、システム連携も可能なツールになっています。

Proはエンタープライズ向けの有償版です。

気になることがあれば、Google Cloudのセールスの方に問い合わせることができます。。試してみたいです。

Data Portal = Looker Studioと同様です。Looker StudioはLookerとそもそもの用途が異なります。別物です。

 

Looker Studioは機能は据え置き、料金は無料です。

Lookerは、BI機能も持ち合わせたデータアプリケーションプラットフォームで別物です。

Looker Studioは、無料なだけでもありがたいのに、4つの特徴があります。

設定から使用まで3分のクイックスタート、テンプレートも公式で30近くと豊富、共有機能は、Google Workplaceと同じ手順です。コネクタも20個ほどあり、パートナー提供のものを含めると700以上もあり充分です。

ここからはLookerです。

Lookerは、所謂BIツールではなく、データプラットフォームであるということです。

Lookerはデータを腹持ちしません。一般的なインメモリのBIツールとは異なります。

更新が容易でBigQueryと直接つないで、ライブのデータ反映が可能です。

ドリルダウンも容易になるようにUIが設計されています。

アプリへの組み込みだったり、データを提供するというところが魅力的です。

権限管理は、コンテンツアクセス、機能アクセス、データアクセスと層別管理が可能になっています。

Lookerからメールの配信が行え、スケジュールデリバリーで定期的にダッシュボードを共有することができます。

LookMLでは、指標を統一して集中管理することができるというところが素晴らしいです。

Ave、Sumでメジャーを計算したりしますが、消費税を掛けて、四捨五入するなどの込み入った手順を定義で保存しておいて、他の人が使えるようになっています。これはすごい機能と感じます。

 

以前は、いちいち、前のダッシュボードを見ながら、計算式を複写する作業が面倒と感じていたので、このあたりの機能はとても素晴らしいです。

今までのBIツールは、社内の意志決定を早くするというところを目的とされていました。

今後は、ステークホルダー全体のエコシステムにおける収益の拡大が必要になってきます。

そのため、データの制御をしながら、示唆を共有して、全体としてWin-Winの状況を作っていく必要があるということです。

ここが一番、秋元さんの説明で、もっとも印象に残ったLookerの発想でした。

Looker Studioを始めとした一般的なBIツールの困りごとです。

コスト、ダッシュボードの乱立や各々の変更管理が課題になります。

またアクションについても、業務フローと連携させる時に連携が不十分ということが多いです。

Looker Studioだと不特定多数に共有されてしまうので利用状況がわからない、無料のツールなので製品サポートが受けられないなどがあります。

以上の4つの問題点として、Lookerでは以下のように解決します。

LookMLでダッシュボードが多くなったとしても、指標を管理できます。

アクションは、他のシステムともコラボレートして組み込むことが容易です。

 

ガバナンスの権限管理については、データに関してアクセス権をセットすることができます。またシステムアクティビティで履歴がわかります。それを利用して、ダッシュボードの削除ができます。

製品サポートとして、チャットサポートや技術サポートがあるので、直接質問を受けることができます。

データ利活用の段階に沿って、ツールをステップアップさせていく方法です。

Lookerは、ガバナンスを効かせるというところで、LookMLを活用していくということです。

Looker Studioの導入初期段階だと、SQLを書けない人が多くいることもあります。

データ管理者が、先にクエリを作っておき、SQLが書けない一般ユーザーはクエリを実行して、Looker StudioでGUIにて分析するというやり方もできます。

 

これは、私も実際やってみようと思いました。

BigQueryは課金されますが、Looker Studioは無償なので拡大しやすい試みですね。

 

またクエリを保存して活用していくということは、使ったユーザーがまたさらにクエリを拡げていきます。最終的には、LookMLの中で本当に役立つクエリを活用するということもできます。

参考文献リスト

 

中田さん、秋元さん、横山さん、ありがとうございました。

Lookerについて、さらに理解を深めることができ、使ってみたいと思うようになりました。

参考文献のリストを使いながら、学びます。

(ライオン株式会社/水谷 昌史)

 

「wywy / 遠藤様、「Google Analytics を使ったことがない私が、お正月から GA4 を触ってみた」

私も、Google Analytics を使ったことがないので、とても興味深いテーマです。(とても楽しみ、ワクワク)

遠藤さんは、Web アクセス解析ツール自体は、初心者とのことですが、いきなりですが、バーンとはじめに 「所感」 が。

・ いろんなレベルでデータ提供

・ しかも、無料

「どんなデータが提供されるのだろうか?」 とても楽しみです。

 

■そもそも、Google Analytics とは?

Google 社が提供している Web アクセス解析ツールですが、世代が4つもあるんですね。知らなかったです。

Google Analytics の前身は Urchin(アーチン)というソフトウェアで、1999年〜2005年に、Urchin software Corp. で開発されていました。ちなみに、Urchin の意味は、

・ ウニ

・ わんぱく小僧

・ いわずらっ子

という意味らしく、キャラクターもかわいい。

 

その後、Urchin software Corp の CEO 兼エンジニアが、Google へ移籍し、開発を始めたのが、Google Analytics の始まり(第二世代)となったとのこと。2005年11月に。

さらに、2012年10月に、GA の新バージョンとして Universal Analytics Property(第三世代)が登場し、2014年7月に UA 正式リリース。現在、多くのみなさんが使っていますが、2023年7月に UA サポート終了となっている。なんで、サポート終了になるかのお話はありませんでしたが、私も、自分で歴史を調べてみようと思いました。

現在の最新バージョンが、Google Analytics 4 Property(第四世代)と言われているもので、2019年8月にリリース。アプリとウェブを統合的に分析する 「アプリ+ウェブプロパティ」 がリリースされ、これから普及していくみたいです。ということで、具体的な中身をこれから聞けるので、ワクワク。

 

■第四世代 Google Analytics 4 Property(GA4)

 

まずは操作の感じはどんな感じ?

はじめて触ったら、「似たようなグラフが、違うページにある」 ということで、「どう使い分けたらよいのか?」 というのが、はじめは分からなかったようです。確かに、いろいろたくさんグラフがありますね。いきなり、混乱しそうです。

早速、触ってみるということで、前提はこちらです。なお、このサイトは wywy 合同会社の、ポータル的な位置付けのサイトとのことです。

まずは、ホーム画面。

役目は 「ヘルスモニター」 と言われていて、定期的に異常が起きていないかを、確認できるものとのことです。このページをみたら、まずは異常値がないことを分かればオッケー

次に、カード。

データを可視化する範囲を 「カード」 と呼ぶようです。なぜそう呼ぶかは分かりませんが、ダッシュボードにカードを配っていく、置いていくみたいなイメージを私は持ちました。

続いて、レポート。

レポートは、一般的な質問に答える役目とのことで、データ分析に初めに全体感をつかむのと同じようなことをイメージしてもらえるとよいとのことです。(私は、データ分析の超初心者のた、実際にはどう使えばよいのか?混乱というか、使いこなせなさそう。自己学習せねば。。。)

 

レポートには3つの種類があるということです。

  1. リアルタイム
  2. レポートコレクション。グループに分けて、レポートを管理しているところ
  3. スナップショット。重要度の高いカードをまとめているダッシュボードみたいなもの

 

カードという概念があって、それを集めて自分でスナップショットを自由に作ることができるため、「似たようなグラフが、違うページにある」 ということだったんですね。設計(デザイン)の思想を理解して、納得(うんうん)。

次に、探索。

これは、独自の質問に応えてくれる役目。レポートで全体像をつかんだ後に、探索でデータの理解を深める、という使い方になるようです。実際に自分でいろいろと触ってみて、流れをもう少し理解しないと、一度話を聞いただけでは頭が少し混乱してきました。早速自分でも、触ってみよう。

もう一つ、DebugView がある。

デバックモードを有効にすると、見えるようです。

画面の左側に、実際のサイト。右側に、イベントをリアルタイムで見える(記録してくれる)ようです。なるほど、実際のサイトを見ながら、どういったイベントやパラメータが見えるため、分析やレポートを作るときに、どこを注目すればよいのか?など、考えることができるようになる気が私はしました。要チェックの機能ですね。

イベントと、パラメータの具体的な中身は、以下の感じです。ga_session_id が同一だと、同じセッションでの操作とみなされるようです。いろいろと、分析するときにキーとなるとても大事な情報ですね。

■ で、wywy 合同会社のサイトは、問題点はあるのか?

 

あったー

 

内部トラフィックというのを、除外できていない。

社内、自分たちの分まで計測されていて、外からのアクセスだけの分析ができていない(あちゃー)。除外には 「IP フィルター」 を使うらしい。詳しくは、ヘルプやブログにいろいろと情報が出ているらしい。

 

が、wywy 合同会社では、IP が動的に変わるので、BigQuery とか使って、内部トラフィックを除いたレポート作成に、さっそくチャレンジ(すごーい)。

DebugView と BigQuery のデータ定義を比較すると、「むむっ」 共通する変数がある。これをうまく使うとよさそう。これで、クエリで抽出すると、いい感じ。ここで、自分で一からクエリを書くのが不得意なら、「GA4|dimensions&metrics」 のサイトに、サンプルが豊富にあるので、使っているとよさそうですね。

クエリの結果は、「データを探索」 から、別のツールに送ることができるようです。

・ Google Colaboratory

・ Looker Studio

・ スプレッドシート

などにも、送ることができるようです。あとで、いろいろとやってみよう。

 

Python コードを使ったりして、自分たちの分のトラフィックを除く分析をしたりできるとのことです。ちなみに、GA4 のユーザ計測の前提は、以下となっているようです。分かりやすい。整理ありがとうございます。

自分たちの分のトラフィックは、ユーザ ID がないので、そこをうまく条件として利用するアイデアですね。なるほど、そうすれば、一般ユーザと自分たちが識別できますね。ナイスアイデア。

自分たちの分のトラフィックを除いて、page_view 数をきちんとランキングして、あらためて、サイトの見直しができるようになったということです。確かに、自分たちの分が入っていたら、結果が異なっていて、外からは興味関心が少ないページを、おカネと時間をかけて、ブラッシュアップしてしまう、という間違ったアクションを起こしてしまうことにもなってしまいますね。

遠藤さんの感想は、「いろいろとすごい」 と。次は、GA4 を使った 「マーケティング」 をしていきたいと考えているようです。更なる挑戦、高みを目指す、ということで、素晴らしいマインドですね。

(フューチャー株式会社/柴田 健一)

所感・まとめ

今回はLunch & Learnということで、お昼休みの45分ほど時間をつかって2セッションでした。

しかし、短い時間ながらその内容は充実していました!

ひとつ目の Looker 関連では、それぞれのサービスの特徴や使い始め方を完結にまとめていただいて、これからはじめてみようと思っている人や、周りに教えたいという人にも役立つ情報が詰まっていました。私もまずは Looker Studio を使っていろいろと試してみようと思います。

ふたつ目の GA4 についても、実際の wywy さんのアクセス状況を使って説明していただけたので、自社で運用する場合のイメージが捉えやすくわかりやすかったです。しかも、次回の Meetup が GA に関する話題ということで、今回の遠藤さんの発表を聞けたのはいいタイミングでした。次回の内容に期待が高まっております!

また、本稿を読んでいただき「運営やってみたい」、Jagu’e’r 及び、分科会への参加してみたいと思われたそこのあなた!大歓迎でございます。

ぜひお申し込みをば。🙏

 

また分科会運営のお手伝いをいただける方も募集しています。

ぜひ、お気軽にお問い合わせください!

 

Reference Links