CCoE Class Room 【第2回】を開催しました!
分科会オーナーの黒須です。
CCoE(Cloud Center of Excellence)の在り方を研究する「CCoE 研究分科会」では、CCoEに関するベストプラクティスを議論し、情報の発信を行っています。
研究会のコアメンバーとCCoEの在り方を自由に議論することのできるスペースが「CCoE Class Room」です。
<CCoE研究分科会 コアメンバー>
和田 剛 | 大日本印刷 株式会社 |
大橋 衛 | KDDI 株式会社 |
渡邉 勇太 | パナソニック株式会社 コネクテッドソリューションズ社 |
渡邉 裕子 | 株式会社 みずほフィナンシャルグループ |
住谷 哲夫 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ |
田中 圭 | 富士フイルム 株式会社 |
遠山 陽介 | 株式会社 野村総合研究所 |
饒村 吉晴 | PwCあらた 有限責任監査法人 |
伊藤 利樹 | 株式会社 エヌ・ティ・ティ・データ |
第二回目のゲストは、株式会社ビズリーチで【Visional グループ】
のシステム部門を担っている皆さまをお招きし、ビジョナルが運営するCCoEをご紹介いただくとともに、各企業からのフィードバックや自由な議論、懇親をおこないました。
このブログでは、その様子と我々が得られた学びを共有致します。
ビジョナルのCCoEは下記のような特徴で運営されています。
- メンバーは内製(外部パートナーなし)。3名からはじまり、現在は6名。
- IT部門の中に存在するCCoEであり、ボトムアップ型で設立されている。
- 事業の自律性を尊重する管理、を目指している。
参加前の意気込み=Visional 粟田さん&長原さん より
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「私たちは正しく Cloud Native を推進するために CCoE 研究分科会に登録させていただきました。
CCoE は日本ではまだ馴染みが薄く、情報を効率よくキャッチアップできず、一つ一つの活動を手探りで進めています。
この分科会を通して他社の CCoE の活動を組織に活かしていきたいと考えています。」
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前回と同様、今回もブレクアウトクラスルームを用意しました。
ビジョナルの粟田さん、長原さんにそれぞれひとりずつ各ルームにご参加いただき、課題と感じている点、上手く行っている点などを各ルームに待機している研究会コアメンバーとでお話しいただきました。
前回ご参加頂いたJALインフォテックの皆様も今回はメンバー側としてご参加です!
<CCoE Class Room Vol.2 全体の様子>
ルーム①
<粟田さん With 田中さん、渡邊(ゆ)さん、秋葉さん、饒村さん>
【議論のポイント】
- 悩み
- 自分たちの部署そのものの存在意義にもやもやしている。
- IT部門内にあるため、事業部門とのコミュニケーションが重要。
- 気づき
- After CCoEを見据えて活動していくとよいのではないか。
- 統制を強める部分とビジネスサイドの使い勝手の良さのバランスが大事。
ルーム②
<長原さん With 遠山さん、伊藤さん、和田さん、大橋さん、住谷さん、渡邊(ひ)さん>
【議論のポイント】
- 悩み
- 予防・発見・訂正的統制をどこまでかけていくべきなのか
- 自動修復を取り入れた場合の運用が重たそうで危惧している
- 気づき
- 企業自体がセキュリティに重きを置いているところは、自由さを全面に出しても大きな問題は起きにくい
- 日本は予防と発見を重視し、海外は訂正的統制を重視する傾向にある。訂正的統制が大事
- 訂正的統制をきちんと運用していくためにはセルフサービス化が大事
【全体ラップアップでの参加者からのコメントや学び】
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- 一般的な製造業よりガバナンスをしっかりと設計して実行されている点に感嘆しました。
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- 予防・発見・訂正的統制
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- ユーザーが使いたいと思うクラウド環境を揃えて、選択ができる世界を作ろうとしているのはボトムアップ型であるからできることかも知れない。トップダウン型だと、「このクラウドを使いましょう」や「このクラウドに集約しましょう」となりがちである。
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- ただ、組織的なプレゼンスは後者のほうが上がる。
- 双方の良い部分を捉えた中間地点を探っていきたい。
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- After CCoEの世界になったときには、固有技術領域に再度Diveしたい
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- DBREを推進したい
- クラウド以外への技術目利き役となる
- SaaSなどへ汎用化していく
- いずれもAfterCCoEのビジョンを示していくことは今後求められる
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- 一般的な製造業よりガバナンスをしっかりと設計して実行されている点に感嘆しました。
= 参加後の感想=粟田さん&長原さんより=
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「CCoE として実際に活躍されている皆様のアドバイスをいただけることで私たちも大きな刺激を得ることができました。
各社でのガードレールに対する考え方の違いなど経験に基づく生きた CCoE としての活動内容を伺えたことは大変参考になりました。
また日米のセキュリティの考え方の違いや After CCoE を見据えて活動していく、などはこれまでの自分たちに無い新たな視点での学びでした。
今回の学びをこれから様々な形で皆様に還元できるよう、まずは自分たちの活動に正しく適用していこうと思います。」
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先進的なサービスと企業イメージをお持ちのビズリーチさんが、堅固な統制の仕組みを敷いてらっしゃり、運用されている点がとても印象的でした。CCoEがその点をリードされていることからも、その必要性を益々実感する会となりました。
今後も、ユーザー会(Jagu’e’r)のWebサイトに、Class Roomの内容を順次公開していきます。
CCoE 全体としてその組成や運営に必須の要件や抑えるべきポイントなどを各社様の取り組み事例を共有しながら、CCoEのベストプラクティスを紐解いていきたいと考えています。
Jagu’e’r や分科会へは、Google Cloud をご利用中、もしくはパートナーとして推進中の企業様にご所属であればどなたでもご参加できます。
各分科会では、より密度の濃い議論が開始されています。ぜひご参加をご検討ください。
Google Cloud の利活用と日本のエンタープライズの DX 推進上の課題などについて、様々なキーパーソンとコミュニケーションし、その活動の一助にしていただければと思います。
ご参加をご検討される場合は、Google Cloud 御社担当営業・パートナーマネージャーにお問い合わせください。
Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise(Jagu’e’r)
CCoE分科会長 黒須 義一