クラウド ネイティブ分科会 Meetup #9
こんにちは、クラウドネイティブ分科会運営メンバーの堤です。
2022年12月13日に開催されたクラウドネイティブ分科会の第9回Meetupの開催レポートをお届けします。
今回は2022年内に発表されたGoogleCloudのクラウドネイティブ系サービスのRecapと、2023年にクラウドネイティブ分科会でやりたいことのディスカッションを実施しました。
Meetup アジェンダ
- 2022年発表のクラウドネイティブ系サービス Recap
- 2023年にクラウドネイティブ分科会でやりたいこと
2022 年発表のクラウドネイティブ系サービス Recap
Google Cloud のカスタマーエンジニアの中丸さんから、新しく発表された内容について下記の6つの項目に分けてRecapしていただきました。Jagu`e’rならではの、まだ一般公開されていないPrivate Previewの機能紹介もいくつかありました。
- Cloud Run
- Serverless
- GKE (Google Kubernetes Engine)
- Anthos Service Mesh
- Cloud Build
- Cloud Deploy
全体でおよそ70個以上のアップデート内容となり、すべて紹介すると膨大な量になってしまうので、私が気になったGKE (Google Kubernetes Engine) の自動スケール機能にしぼって紹介します。
※ちなみにGKEのパートだけでも20個超のアップデートがありました。
GKE (Google Kubernetes Engine) の自動スケール機能の全体像
GKEはマネージドサービスとして「Workload(コンテナのPod)」と「Node(仮想マシン)」の大きく2つの観点で自動スケール機能を持っています。
- Workload観点
- 水平スケール(HPA)
- Podの負荷に応じてPodの数を増減してくれる
- 垂直スケール(VPA)
- Podの利用状況に基づいて Podのリソースを適正値に補正してくれる。
- 多次元スケール(MPA)
- ワークロードの状況に応じて水平 / 垂直スケールを使い分けてくれる。
- 水平スケール(HPA)
- Node観点
- 水平スケール(CA)
- Podのデプロイ要求に応じて同一マシンサイズのノードを増減してくれる
- 垂直スケール(NAP)
- ワークロードにフィットする Node Pool を自動的に作成・削除してくれる(Podが大きいリソースを必要とする場合、大きいリソースを持つNodeを作ってくれる)
- 水平スケール(CA)
今回のMeetupではGKEの自動スケール機能に関して以下2つの紹介がありました。
GatewayAPIと組み合わせたトラフィックベースの水平スケール(HPA)
HPAはGKEクラスタ内のPodのCPUやメモリの使用率などの指標に応じてPodを増減することが出来ますが、クラスタ外部のアプリケーションやサービスから取得した「外部指標」も自動スケールの指標にすることができます。
今回紹介されたのは、ロードバランサーが外部から来ているリクエスト数のメトリクスを持っていて、そのメトリクスを外部指標としてPodをスケールさせられるというものです。これにより、大量のリクエストが来たことをトリガーとしてPodをスケールすることが可能です。
※補足するとトラフィック(RPS)ベースの水平スケールそのものはすでにGAとなっておりますが、GatewayAPIを使った構成が現在Public Previewになります。
Gateway のトラフィック管理_GoogleCloud公式ドキュメント
多次元スケール(MPA)
次は多次元スケール(MPA)です。ワークロードの CPU やメモリの消費量等に応じて自動的に Pod 数を水平スケールさせるHPAと、実行中のワークロードを分析し、CPU やメモリのリソース値を最適化して垂直スケールさせるVPAを併用したものです。KubernetesではCPU やメモリの値をターゲットにした HPA と VPA を合わせて使うことは非推奨とされていますが、GKEでは独自機能として実現しています。
※GKEの自動スケールについてもっと詳しく知りたい方はこちら。
- これから始める GKE (基本編)_Google Cloud Japan Advent Calendar 2022 (今から始める Google Cloud)
- GKE 自動スケーリング戦略の理解と組み合わせ_公式学習コンテンツGoogle Cloud Skills Boost
これ以外にも多数のアップデート内容についての紹介がありましたので、興味を持たれた方はぜひクラウドネイティブ分科会への参加をご検討ください。
2023年にクラウドネイティブ分科会でやりたいこと
後半はフリートークで2023年にクラウドネイティブ分科会でやりたいことについてのディスカッションを実施しました。
- 反響の大きかった製品アップデートを実際にみんなで触ってみる
- 参加者にエンタープライズの企業が多いので、GoogleCloudの利用するときに気にしないといけないことセキュリティ全体像を整理してみる
- ハンズオンをみんなでやってみる
- これまでオンライン開催のみだったので、ハイブリッド開催にチャンレンジしてみる
- Meetupはネットワーキングの時間を作る(ユーザ会なのでユーザ同士の横の繋がりをつくりたい)
ディスカッションで出てきた意見を参考にして、運営メンバーで今後もよいコンテンツを作っていきたいと思います!
最後に恒例のJagu`e’rポーズでの集合写真の撮影をしました。
次回開催予告
第10回Meetupは2月の開催を予定しています。Jagu’e’r会員各位には改めて告知をしますのでお待ち下さい。
また、まだJagu’e’rに参加していないけど興味がある、という方はぜひ次項のリンクにてJagu’e’rおよびクラウドネイティブ分科会へのご参加申し込みをお待ちしております。
最後に
クラウドネイティブ分科会では、今後もおよそ2ヶ月に1回のペースでのMeetupを開催していく予定です。
こんな回をやって欲しいなどの要望はいつでも募集しています。
また、Meetup以外にもSlackでの交流も実施しております。
この記事を読んでご興味を持たれた方は、ぜひJagu’e’r への会員申込み & クラウドネイティブ分科会への申込みをお願いします!