基幹システム分科会 Meet Up 【第2回】のご報告!
こんにちは!Google Cloud Japanの遠山です。
昨年末に始動した基幹システム分科会ですが、4月12日にSAPをテーマとした第2回Meet Upを行いましたので、その模様をお届けします!
基幹システム分科会のご紹介
まだ始動したばかりの分科会なので、最初に分科会の位置付けからご紹介します。
「基幹システム」はエンタープライズ系システムの中でも、特に厳しい機能要件/非機能要件を持つことが多く、該当システムの構築/更改にあたって多くの場合、基幹システムならではの複雑な課題に対処する必要があります。
基幹システム分科会は、そのような複雑な課題を持つ基幹システムを、いかにしてクラウド上で稼働させるか、ユーザー企業様やパートナー様で課題を持ち寄り、意見交換する場として発足しました。
現在この分科会では、MeetUp参加者の皆様から議論したいテーマをアンケート形式で募集しているのですが、第1回MeetUp時に集まった議論テーマの候補は以下のような内容でした。
基幹システムの代表格であるSAPに関する課題、次世代の基幹システムのあり方に関する課題、クラウド移行の方法論など、今後色々と議論できそうなテーマがありそうです。
が、まずは特に反響を頂いていたSAPについて、MeetUpを開催させていただきました!
当日の模様
では当日の様子を紹介していきます!
まずは恒例の、自己紹介タイムからスタートしました。Meetのブレイクアウトセッション機能を使って4部屋に分かれて、この分科会に参加されたモチベーションや、日頃感じている課題感についてシェアしあいました!
LTタイム!
次に、お待ちかねのLTタイムです!
まずは1本目のLTとして、Google Cloudの坂西さんから「ここがすごいぞ! SAP on Google Cloud !〜 SAP 基盤として Google Cloud が選ばれる理由」というタイトルでお話しいただきました。
LT1: ここがすごいぞ! SAP on Google Cloud !〜 SAP 基盤として Google Cloud が選ばれる理由 (Google Cloud 坂西さん)
坂西さんのLTでは、SAP on Google Cloudを実現する上で有益なGoogle Cloudのインフラ技術についてお話しいただきました。
インフラホストの定期メンテナンスの際に、SAPサーバを稼働させたまま別の物理ホストに移動させるGoogle CloudのVM技術「ライブマイグレーション」や、物理メモリ障害が発生すると、そのメモリを使っていたVMだけではなく、 同一ハイパーバイザー上の別のVMも停止してしまう、通称 『被害者の隣人』を防ぐ技術「Memory Poisoning Recovery」といった、SAPを稼働するインフラ基盤の信頼性を向上させる技術や、BigQuery等とSAPを連携させることでSAPデータの利活用を行うための技術について説明いただきました。
特に後半のSAPデータの利活用については、一般にSAP生データをDB から直接テーブルを抜き出す場合、SAPシステムのテーブル名・カラム名を理解して翻訳しなければSAP外部での利用は困難ですが、SAP Cortex フレームワークを利用することで翻訳作業を簡略化して、BigQueryでの分析が容易になるという点が、個人的に印象的でした。
データ分析に強みを持つGoogle Cloudを使い倒して、どのようにSAPデータを分析できるのか、今後色々話を聞いてみたいですね〜
LT2: RISE with SAPってなに? (SAPジャパン株式会社 温泉さん)
次に2本目のLTですが、SAPジャパン株式会社 温泉さんから「RISE with SAPってなに?」というタイトルでお話しいただきました!
まずはSAP社の掲げる戦略についてシェアいただきました。
SAP社では、顧客のクラウド移行の加速とそれに伴うビジネス変革により、2025年までにオンプレ保守・サービスを含む全売上の61%がクラウドになると予測してします。そんな中SAP社ではIntelligent Sustainable Enterprise 戦略を掲げ、SAP S/4HANA Cloud private editionを中核製品として、AIやML・自動化等の機能の拡張を進めています。
次に本LTセッションのタイトルにもなっている「RISE with SAP」についてご紹介いただきました。RISE with SAPは、SAP S/4HANA Cloudを中核とした、以下に示す様々なSAPソリューションを包括的に提供するクラウドサービスです。
セッションの後半では、RISE with SAPのテクニカルなお話しと題して、PCE(Private Cloud Edition)のライセンスモデルの柔軟性等について詳細なイメージを含めてシェアいただきました。クラウド技術にも同様のことが言えますが、ビジネス状況の変化に応じて、柔軟にFUE数を見直せるのはありがたいですね〜
クロージング
以上、非常にざっくりでしたが、当日の主な内容についてご紹介させていただきました。
参加いただいた皆様からアンケートでも
・SAP × BQの組み合わせでなんかやりたいです。
・既に大規模にSAPサーバを運用していますので、運用の効率化やコスト削減というテーマについて議論をしたいと考えています。
・SAPのオンプレからクラウドへの移行を計画しているため、先行して取り組まれている企業の方のお話しをいろいろお伺いしたいです。
・Google Cloud Cortex Framework に関してもう少し詳しく聞きたい
といった貴重なコメントを頂いていますので、この辺りは今後本分科会でもフォローしていきたいと考えています!
最後に今後のイベント予定についてお話しして、第2回Meet Upを締めくくりました。
まだ具体的な日時等は決まっていないのですが、今後SAPに関連して他のユーザーコミュニティとの合同イベント等も企画中です!詳細が決まったら別途周知させていただきます!その際は、奮ってご参加をお願いいたします!