事例コンテスト 2019年 – 株式会社Tekuru

G Suite ユーザー会 事例コンテスト 2019

特別賞

株式会社Tekuru

代表

武田 雅人 様

株式会社Tekuru

会社紹介:
株式会社Tekuruは “すべての学びを楽しく“をミッションに、オンライン教材の制作・販売、研修開催、クラウドサービスの活用支援のコンサルティングサービスを提供しています。YouTube、Amazon、Udemy といった配信プラットフォームでオンライン学習を、研修やコンサルティングを行うことでオフラインでの学びの支援を提供しています。コンサルティングや研修の実績から、教材の改善や新たな教材の開発を行い続けています。
G Suite 導入エディション:Basic

 

エディション選択の動機:G Suite を活用するにあたり、可能な限り標準機能で業務を行うことを意識しています。ファイルの保存容量にも上限がないと、例えば長時間の動画ファイルなどの膨大なデータ量のファイルをGoogle ドライブにアップロードするなどの運用がされてしまったり、明らかに不要なデータでもとりあえず保存してしまう、などの問題が起こるのではないかと考えていました。
無尽蔵にファイルが作成や共有されたり、一部の人だけが高度すぎる使い方をしてしまうことを防ぐためにベーシックのエディションを選択しました。
また、弊社ではG Suite の導入や活用の支援を提供しているのですが、提供先のお客様のエディションがBasicであるケースが多いので、お客様環境と同じエディションで普段から使いたいと思って選択しました。

 

導入パートナー:なし

G Suite 導入前の背景

創業時から、労働人口の減少や働き方改革という社会課題に直面しています。
創業間もない弊社は、働き方の多様性を認めてたくさんの方と一緒にビジネスを成長させたいと思っています。そのために、
リモートワークや稼働時間の柔軟性などで魅力のある会社でありたい、働き方やビジョンに共感してもらいたくさんの方と一緒にお仕事がしたい、と思っています。
G Suite を活用して、働く曜日、時間帯、場所などに多様な選択肢を用意することができ、多様な働き方をするたくさんのメンバーとどのようにチームワークをすることができるだろうか、というのを常に考えています。
進行している教材制作プロジェクトへの参画のタイミングがバラバラで、今後もますますプロジェクトの数は増え、事業が成長していくことを想定しています。
プロジェクトへの参画のタイミングを統一し、プロジェクト責任者が集合研修を行うことで概要の説明や、制作物の解説などを行い、業務の品質を統一することはもはやできません。
リモートワークでの業務の生産性やチームワークを最大限に発揮するためには、業務ツールが G Suite でなければならないと思い、Tekuru では創業時から G Suite を導入をしています。

導入の概要

電子書籍や動画といった教材の企画・編集・完成までの制作のチームワークを G Suite を活用することで実現しています。
これまでに Tekuru では大学で全 14 回の講義を行ったり、ゼミ活動の支援をする、などのチャンスをいただいたことがあり、管理システムとして「Google Classroom」を活用していました。
Google 社は、自社オフィスのことを「キャンパス」と呼んでいて、研究や学術活動のような雰囲気で最先端の技術の開発やチームワークをしているとよく聞きます。
そのような社風や想いを Tekuru でも取り入れたいと考え、大学の授業管理のノウハウをビジネス向けに応用することに挑戦しました。

大学では、同じ教員による同一の開講年度であるならば、異なる時間帯での開催をしたとしても提供する教育の品質は統一されているべきだ、と私は考えています。
月曜日 1 限の講義で行われる内容も、木曜日 4 限の講義で行われるものも、同じシラバス、講義概要で案内しているならば、同じ教え方や難易度、到達度となるべきなのです。
これはまさしくビジネスの現場における業務研修でも同じことが言えます。

弊社での制作プロジェクトにおいて、

  • プロジェクトの概要の説明
  • 使用する制作ツールの操作方法
  • 情報共有のための業務ツールやルールの説明、

といったものは、いつのタイミングで新しいメンバーが参画するとしても、誰に対して説明するとしても、誰が説明を行うとしても等しく高品質であるべきです。
働く人や、働き方が多様化しても、同じビジョンを目指して、チームワークを発揮するための業務研修のシーンでG Suite を活用しています。

導入に際し工夫した点

G Suite の導入や普段の活用を推進するうえで、最大のライバルは、使ってくれない人ではなく、Microsoft Office です。
Google の共同編集ツールである、Google ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、これらのチームワークによる生産性向上や働き方改革を実現できるというポテンシャルは本当に素晴らしいものです。
しかし、弊社では動画教材の制作や、書籍のデザインや執筆という、デザイン性に強くこだわり、ある意味で職人のように専門的に制作ツールを使って業務をするシーンが多いのです。
できるなら、使用するツール、アクセスする環境は統一されていてシンプルであるのがよいです。
これまで、Microsoft Office の Word 、Excel 、PowerPoint に慣れ親しんでいて高度な表現がすでにできる、という人にとって、Google の対応する各種アプリでは表現力が足りない点がたくさんあります。
考え方の起点が、まずは Microsoft Office からファイルを作成して、必要になったら共有をしよう、という風に思うのが弊社でも起こりますし、多くの企業さんでも起こっていることと思います。

G Suite を使うことの意義である、チームワークを最大限に発揮すること、報告をしなくても資料の最新の状態を共有できていること、をしつこいくらいに何度も何度も組織内で確認しています。
また、業務の成果の報告や相談を行うときには、その資料の Google ドライブのリンク URL を共有していないと、絶対に確認をしない、報告をやりなおしてもらう、というデータ共有のルールと意識を徹底しています。
G Suite の得意なところ、何のために G Suite を利用しているのか、G Suite を使って何を実現したいと思っているのか、という理解を組織全体で共通の意識として持てるようになることを工夫しています。

導入の成果

G Suite を導入して、社内研修を Classroom で管理するようになってから、新しく参画してくれる人が現れたとき、プロジェクトの概要を対面で長時間行う必要がなくなりました。
先輩や講師が長時間の研修をしなくてもよいし、オンラインでいつでも管理ツールや制作方法について振り返ることができるようになりましたので、すでにプロジェクトに参画してくれている人で、長い休暇から明けるという方もキャッチアップしやすくサポートできるようになりました。
また、業務研修の内容が研修責任者の頭の中にだけあるものではなくて、組織のみんながアクセスできるものとして、ツールとして構築できたので、常に改善ができるようになりました。
誰かが業務上困ったことがあれば、「それって研修の中で説明されてなかったっけ」「あれ?解説されてない。じゃあ、研修に追加しておこう」という改善が常に起こるようになりました。

業務上直面した課題に対して、すぐに解決策を考察して業務ツールを改善できることや、間違いがあったとしても改善をしたらいいだけだという心理的安全性も確保できるようになり、多様な働き方で、少しずつではありますがたくさんの人と働ける環境や文化を G Suite によって作ることができてきました。

受賞にあたって

この度は、G Suite 活用コンテストで特別賞という素敵な賞をいただきたいへんうれしく思っています。
Tekuru では様々な業種、経営規模の法人のお客様からクラウドの活用支援のコンサルティングをしてほしい、研修をしてほしいとご要望をいただき支援しています。
特に、G Suite や Salesforce といった世界的にも導入社数、ユーザー数の多いサービスでの活用支援をしているので、自社が活用レベルが低かったらお客様に示しがつかないといつも思っています。
「お客様に提案することは当然自社ではすでにやっていることだ」という状態が真に責任のあるコンサルタントの姿だと思っています。
お客様にとっても、社内のメンバーにとっても、一緒に仕事をしている人や、会社が受賞をしたというのは、信頼や安心をしてもらうためにとても重要なことだと考えていました。

社内のメンバーは、現在では学生のインターンの方が多く、ビジネス経験や観点が豊富にあるとは言えません。
弊社は自由な雰囲気と、これからの成長を目指していますが、まだまだこれからの企業です。
そんな企業でも、最先端のシステム活用や最高の業務効率を目指している、自分たちの働き方やチームワークが優れているということで表彰された、そのような実績があるということが、働いてくれている今のメンバーやこれから新たに参画してくれる方にとっての自信になっています。

今回、G Suite 活用コンテストで受賞させていただきましたが、もしまた来年や、これから先もこのようなコンテストを開催していただけるなら、これからも何度でも、ぜひエントリーさせていただきたいと思っています。
受賞して終わりではなく、まだ活用しきれていない G Suite の機能を今よりも広く深く知り、今年の活用力をはるかに超える企業に、ユーザー会ご参加企業のみなさんと一緒に成長していけたらと考えています。

最後に

G Suite ユーザー会に参加させていただき、コンテストで受賞された企業様の事例をお伺いできて大変勉強させていただきました。今回のコンテストが開催されると知り、自社ではどういう活用をしていただろうか?というのを改めて振り返ることができました。
今回エントリーしてはいないけれども、とても素晴らしい活用をされている企業はたくさんあると思います。とても高度で工夫を凝らした活用をされている事例や、標準機能を徹底して活用している、といった事例、最新の機能をいち早く使ってみた、という事例、いろんな工夫をユーザー会では情報共有できるようにイベントが開催されています。
G Suite の活用に自信がある方、まだまだ活用しきれているとは言えないと思われている方、ぜひこれからも情報交換させていただけたらと思っています。
G Suite を使っている方、ぜひ一緒に G Suite の活用を盛り上げ、ユーザー会でお会いしましょう。

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