Meetup#4「Jagu’e’r 第一回GWS事例コンテスト 結果発表会」開催報告
みなさまこんにちは、GWS分科会です!
GWS分科会では2024年5月24日に、「Jagu’e’r 第一回GWS事例コンテスト 結果発表会」を開催しました。
4回目のMeetupとなった今回は、以前から告知していたGWS事例コンテストの集大成、結果発表会となりました。
たくさんの素晴らしい応募がありましたが、今回は事務局にて選定された優秀賞の5名の発表会&最優秀賞投票が行われました。
コンテストの結果の詳細については別途ブログにてご報告させていただきますが、
今回はMeetup#4で発表の内容について皆さんにご報告させていただきます。
GWSコンテスト結果発表
では早速、コンテストの結果発表です。
■アイデア賞
倉田 智さん(株式会社毎日放送)
「申請承認フローをノーコードでリニューアルした」
増田 康太さん(株式会社マザーハウス)
「GASを使って運用手間いらず!Looker Studioの権限管理のプチ効率化」
高 穎さん(株式会社電算システム)
「Geminiアプリ(旧Bard/無料版)にてApps Scriptの生成&運用」
■審査員特別賞
山﨑 智之さん(エイチ・ツー・オー リテイリング(株))
「すべてはGoogleサイトから始まった」
■優秀賞
大地 辰弥さん(美波町役場)
「防災アプリにGWSを連携させて災害情報を集約する仕組みを作ってみた」
荒井 雄基さん(株式会社 G-gen)
「Google Workspace総動員で技術サポート窓口を構築した話し」
吉岡 洸生さん(株式会社毎日放送)
「GWSをフル活用してFAXを自動分析した話」
米正 誠馬さん(オーティー情報システム株式会社)
「GWS上で育てる生成AIチャットボット」
石橋 迪也さん(株式会社毎日放送)
「添付ファイル対応のGoogleフォームがアカウント不要で使えるシステムの話」
入賞されたみなさんおめでとうございます!
最優秀賞は優秀賞受賞の5人の方によるLTをお聞きになった参加者皆さんの投票で決定します!
Gemini賞はこの後のGooglerのセッションでライブで決定されます!
(株式会社毎日放送/倉田智)
優秀賞事例発表
#1:防災アプリにGWSを連携させて災害情報を集約する仕組みを作ってみた
スピーカーである大地さんは、2022年度の事例コンテストで最優秀賞を受賞された方です。
2年連続で、事例コンテストで上位入賞とかなりの「GWS使い」です!
大地さんは、徳島県の南部に位置するウミガメのくる町、美波町から渋谷まで発表に来てくださいました!
そんな美波町が抱える問題は、「被災状況調査の情報取りまとめが煩雑」というものです。
今までは、台風等の災害後に、各職員が町内の被災状況を調査し、それを写真や紙ベースで提出していたそうです。
一度Googleフォームを用いて挑戦したものの「位置情報」がとれないということで、現場とのニーズとあわずこの方法は見送られたそうです。
そこで、今回活用したのが住民向けに公開しているFirebaseで実装された「美波防災ナビアプリ」を使用。
このアプリの通報機能を活用することで、上記の調査の実装を行っているそうです。
通報機能の流れは、通報内容(河川や道路)を選択 ⇒ 写真撮影 ⇒ 写真から位置情報を取得 ⇒ 各データはスプレッドシートに格納。
ダッシュボードはLooker Studioで実装。
Looker Studioでは検索でも大活躍とのこと。検索が強いのは本当に重宝しますよね!
また情報を格納したDBであるスプレッドシートでは、各課毎に必要な情報だけをクエリを用いて集約しているそうです。
このように、その部署や課のみに必要な情報のみをユーザーに使用してもらうというのは非常に重要だと働き始めてから強く感じます。
自分にとって必要のないデータはただのノイズになってしまいます。
また自分にとってのノイズを間違えて触ってしまった時、(興味のないデータである)ノイズ故に元々の正解がわからなくなって放置…。
もちろんノイズでない部署にとっては大慌て。
そんな悲惨な現場も何度か目にしてきたので、その点も充分にケアできるシステムになっていますね!
こんなにたくさんの機能があるシステムなのに、ほぼ無料運用とのこと!
美波町町民のこと、現場で働く人のこと、アプリを使用するユーザーのこと全てに意識を向けた素晴らしいアプリの発表でした!
【筆者の感想】
実際にどのような課題に直面しているのか、どのように解決しようとしているのかがとてもわかりやすくまとめられていた発表でした!
今回の事例のシステム面はもちろん、発表方法もとても勉強になりました。
また大地さんから説明のあったシステムは、ユーザーや町民の方など全ての方に目を向けられたものになっていることに感銘を受けました。
見やすく検索のしやすいダッシュボードや各課ごとにまとめられたスプレッドシート、町民の方に無料で使ってもらえるアプリなど!
デジタル推進担当としての姿勢も勉強させていただきました!
(株式会社毎日放送/石橋迪也)
#2:Google Workspace総動員で技術サポート窓口を構築した話し
「Google Workspace 総動員」というパワーワード。
GWSには様々なサービスがありますが、どれを組み合わせるのか気になるタイトルです。
Xでは @arapote で積極的に発信もされているG-genの荒井さん!
Google認定資格も輝いてます!
まずは、技術サポート窓口を構築した背景についてのお話。
どうシステム構築したかを知る前に、その背景を知ることは他の企業にとっても非常に参考になるのでありがたいですね。
技術サポート窓口はG-gen設立当初は全く仕組みができていなかったが、顧客増加に伴い業務改善が必要となったとのこと。
システム構築は、「今抱えている痛みを改善するため」か「更なる品質向上や満足度向上を実現するため」のどちらかがきっかけになることが多いですが、今回のお話では前者「改善」ということですね。
初期のシステム構成とその時発生していた問題点のお話。
システムはシンプルでしたが、メールによる問い合わせ管理、契約顧客の識別、ケースの分析が難しいという課題がありました。
人力、自由記述が故のメールラリーで長期化、分析・検索に時間が掛かる…これはあるあるですね。日本の多くの企業でも間違いなく問題になっていること。
お待ちかね、改善後のシステム構成の解説タイム!
使用したサービスの一覧を見ても、GWSをお使いのみなさんであればおなじみのサービスばかりですね。なじみのあるサービスを組み合わせるだけで業務改善が実現できるというのは、どの企業にとっても希望の光のようなお話です。
運用イメージでは、実際の運用画面を紹介いただきました。
実際に業務担当者や顧客が目にする・触る箇所ですので、おそらくかなりこだわった箇所ですね。
・データ分析・可視化はLooker Studio!
・Slackとも連携(元々社内共有はSlackだったため、その仕組は変えない。※これは重要かも)
Lookerのボードのカッコよさが目を引きますね~!
システム改善した結果どのような成果だったのかを具体的な数値で紹介!
問い合わせ内容の確認時間:約40時間削減
お客様とのメールラリー削減効果:約750通削減/約625時間削減
契約確認時間:約250時間削減
構築体制:1人(コーディングできないエンジニア=私)
構築スケジュール:構想・設計1ヶ月/実装1ヶ月 = 全工程約2ヶ月
開発コスト:0円(作業工数除く)
「こんなシステムを構築しました」だけで終わらず、実際の削減効果を数字で示すのは自信があるからこそですね。
荒井さんはコーディング経験なしとのことですが、そんな荒井さんお一人で約二か月で構築!
目に見える時間削減効果もすばらしいですが、注目なのが「開発コスト0円!」
システム構築において、GWS活用はコスト削減にも効果があるという最高のPR!
最後にその後の展開を簡単に紹介いただきました。
ここでGemini登場ですね。
Geminiが組み込まれたシステム構成も気になります。
(Geminiの業務活用は気になる方も多いはず…!また別の機会でお聞きしたいです)
今回紹介いただいた「Google Workspace 総動員」のシステム構成も素晴らしいですが、ミニマム構成から始めるのもおすすめという言葉で締めていただきました。
ミニマム構成でのお問い合わせシステムは、以下のブログで紹介されています。
Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #1 (システム概要)
まずはスモールスタートでチャレンジ、これも大事ですね!
(株式会社コミュカル / 松岡光隆)
#3:GWSをフル活用してFAXを自動分析した話
「GWSをフル活用」というワードでGWSユーザーの心を鷲掴みに!
発表者は株式会社毎日放送の吉岡さん。
業務の幅が広いですね。インフラやGWSの管理から、社内のDX支援まで、
会社を広く見渡していらっしゃる様子が伺えます!
そんな吉岡さんだからこそ着目したのが・・・・FAXの仕分け作業!📠
「FAXご存じですか?」今どきFAXなんて、って言いますけど放送業界ではまだまだ現役。
届いたFAXを目視で確認し、FAX担当者がExcelに要約して記述していたとのこと。
時間のかかるFAXの仕分け作業・・・ツラい!😂
FAXをGmailで受けて、Googleドライブからドキュメントの機能でOCRして、
Geminiで内容分析してスプレッドシートに書き込み!すごい!本当にGWSフル活用してて素晴らしい!
しかもGeminiを実業務で既に活用されているんですね!!
なんと、Geminiがプロデューサーに転送するか否かも判断できるとか。
FAXの仕分け作業が効率化され大幅な時間削減になり、生産性も爆上がりです!🤗
月間1700件のFAXを手作業で行っていたツラい作業が、ほぼ0時間になった上に、
掛かっているコストがなんと150円👛!!!(GWSは除く)
Gemini、使わない理由が見当たらないですね。💯
FAXでツラい思いをしている会社に、ぜひとも導入してもらいたいソリューションです!
タイトル通りのGWSフル活用に受賞も納得です。おめでとうございます!🎉
(株式会社メディアネットワーク / 石戸謙次)
#4:GWS上で育てる生成AIチャットボット
続いての発表は、オーティー情報システムの米正さん!
関西勢強い!
即時に対応できない問い合わせへの回答が課題となっていたそう。
システム部門への問合せって、確かによくわからないものも来ますよね。「とりあえず聞いておけ」と…。
聞く側も、どこの誰に聞いたらいいか分からないってこと、よくあります…。
SaaSやノーコード開発システムが発達して、業務部門が独自でアプリを作るようになるとさらにカオスに💦
そこで登場したのが、GWS上で「育てる」チャットボット!
回答プロセスが 4STEP→1STEPに短縮!
問い合せ者も、間に入る先輩も、システム担当者もWin Win Win🎉
開発当時、Geminiはまだなかったので(仕方なく)ChatGPT😫😂
利用目的によって細分化されたAIを利用できるとのこと!
自動でナレッジが蓄積されるそう…羨ましい。
よりよいナレッジの構築はどこも課題ですよね!
回答の正当性はまだ難しいところもあるそうで、
今後の展望としてはChat GPT→Vertex AI(Gemini)への置き換えも考えられているとのこと!
(時間切れで聞けなかった、おもてなしロボットとの連携事例も気になる…)
Geminiフル活用の事例で、学びたい部分がたくさんありました!
今後のさらなる進化が楽しみですね✨
(株式会社電算システム / 野間風花)
#5:添付ファイル対応のGoogleフォームがアカウント不要で使えるシステムの話
社会人2年目の挑戦、初々しい!
毎日放送さんは、今回複数優秀賞を排出していて、若手含め優秀な方がたくさんですね👏
ロケではMBS社員以外の外部スタッフが多く、GWSを利用していない人が多いという特徴があり、
ロケ発注のプロセスが煩雑で、大変だという現場からの相談がきた。
メモをとって電子化して共有するという流れはどこも一緒ですね。
ステップ数も多く、確かに大変そう。。。
Googleフォーム、ファイルの添付にはGoogleアカウント(無料アカウントでもOK)が必要
アカウント作成を強制できないため、単純なフォームでの自動化は難しい。
ここからの工夫、発想が今回の事例で一番重要なポイントですね💡
○添付ファイルはBOXで
GoogleドライブじゃなくてBoxを使おうっていう発想が柔らかいですよね
○アクセス制限を確実に
機密情報があるため、IAPでアクセス制限したい。そのためGAEを活用。
GAEはアクセス制限が簡単に(?)できるんですね、使ってみたい
柔軟な発想で、サービスを幅広く使われてますね!すごい
5→3ステップに短縮❗
特にメモ取得して電子化するという人が介在する部分が大きく自動化されているのが素晴らしい
さらに、自動化しないという選択も重要。何を自動化して、何を従来通りとするか。
現場の意見をくみ取り、現場に浸透させるために考えられている🤔
効率化って、システム化だけでなく、ちゃんと動ける業務フローが重要ですね!!
最後にデモも実施していただき、動作や工夫した点がとてもわかりやすかったです🤗
2年目とは思えない堂々としたプレゼンでした🎉
(東邦ガス情報システム株式会社 / 松岡芳直)
Chromeブラウザセッション
今回はセキュアなエンタープライズブラウジングについて、
GoogleNextでの最新の発表を踏まえて毛利さんよりご紹介いただきました。
皆さん心配されている生成AIの利用の際でも、下記のようなポップアップで
注意を促してくれます。
ブラウザの管理状態に基づいてwebアプリのアクセスを制御したり、
管理コンソールから使用状況を確認できたりと、
エンタープライズユーザーにとって非常に頼りになるツールですね。
もっと詳しく知りたい方は、オンデマンドでもご覧いただけますよ。
Google Workspaceセッション
今回はGoogle歴12年のベテラン佐藤さんがシンガポールからわざわざ応援に来てくださいました。
場がしっかりあったまったところで、GWSでおなじみかわっしーさんより、
Workspaceのアップデートについてご紹介いただきます。
GmailのサイドパネルでGemini1.5がシームレスに使用できます。
さらにこのGemini1.5、なんと1時間の動画を要約することができます!
テキストなら400ページ!!
Jagu’e’r blogは、Meet upの録画を見ながら作るのですが、
動画を見る前に、要約できたら、blog作成もはかどりますね。
さらに、今回のMeet upの発表でもありましたが、皆さんの業務のお悩みは結局ワークフローに尽きるということで、
Geminiがワークフロー作成も支援をしてくれる機能をリリース予定です。
ますますGeminiの活躍の幅が広がりそうで楽しみです!!
(株式会社すかいらーくホールディングス/藤本 祥恵)
Gemini賞発表
なんと、今回は特別審査員としてGeminiさんが招集されております。
Geminiは要約や整理だけでなく、比較も得意とのことです。
今回は下記のプロンプトと皆さんの応募したタイトルを使って、
採点しました。
今この瞬間にGemini賞が決まります!!!
Gemini賞の商品は、超豪華Google Pixel Watch 2です。
では発表に参ります。
どきどき・・・
結果は、株式会社ロッテの西川さんの「その会議室、空いているのかい?空いていないのかい?「会議室下記状況見にい君」」となりました。
おめでとうございます!
最優秀賞発表
それでは、皆様お待ちかねの最優秀賞発表です!!
最優秀賞は、、、
株式会社毎日放送の吉岡さんです🎉
そして賞品は、Google Pixel Tabletです。
今回、各作品とも拮抗しており、投票結果の確認に難航していました。
本当にどの作品も素晴らしいものでした!!
吉岡さん、おめでとうございます。
(東邦ガス情報システム株式会社 / 松岡芳直)
最後に、
今回は優秀賞に入った方の事例をそれぞれご紹介させていただきましたが、
それも聞き足りない!ほかの事例も聞きたい!そして景品が豪華!!!と盛り上がる内容となりました。
来年には第2回のコンテストも予定しています。
今年は迷って出さなかったかたも、来年はぜひ入賞目指してエントリーいただけることをお待ちしております!
次回は、「Google Workspace スキルアップ!」と題して、
GWS のスキルアップ方法を中心に学習方法の紹介や成果をユーザー企業・パートナー企業の方から発表いただきます!
2024年9月6日 (金) 18:00-19:30、オンライン限定参加となっておりますので、
GWSスキルを伸ばしたい皆様、是非ご参加お待ちしております。