事例コンテスト2020年-名桜大学

GWS ユーザー会 事例コンテスト 2020

第1位

名桜大学

リベラルアーツ機構

准教授 立津 慶幸 様

名桜大学

会社紹介:
名桜大学は、1994 年自然豊かな沖縄県名護市に設立された公立大学です。国際社会で活躍できる人材の育成を教育目標に、リベラルアーツ教育から専門教育に至る幅広い教育を提供しています。2019 年から G Suite for Education を導入し、2020 年 10 月からエンタープライズ版を利用しています。
Google Workspace / G Suite 導入エディション:
Google Workspace for Education Plus (エンタープライズ ファミリー)

 

エディション選択の動機:
Google Meet 高度機能サービス利用の為

 

導入パートナー:株式会社リウコム
登壇スライド

業務内容

教員の傍ら IR ( Institute Research )という業務を担当しており、学生の学習データ、教員の研究データといった大学運営に関わるデータ分析を担当

事例:学生とチューターを仲介してもらえる事前予約システム

学習センターに所属する対応可能なチューターを、スプレッドシートを用いてカレンダーに反映(シフト管理)させています。チュータリングを利用したい学生がフォームから必要項目を回答すると、予約がカレンダーに自動で反映され、予約時間にチューターが対応するシステムです。

使っている Google Workspace / G Suite プロダクト

Google Classroom Google Workspace / G Suite プロダクトの便利さを手軽に体験し、意思決定者の巻き込み 、オンライン講義の整備
Gmail メールサーバーの問題を解決、使いにくいメールプロダクトからの脱却、意思決定者の巻き込み
Google App Script Google のツールを学内への浸透のきっかけ、カレンダー、フォーム、サイト、Meet を連動
Google カレンダー 予約通知
Google フォーム 予約システムとしてカスタマイズし、自動的にスケジュール設定、スプレッドシートへのデータ反映、チューターの稼働率を可視化、QRコードを教室の出入り口に掲載し入退室時間を誰でも簡単にデータ記録できる
Google スライド マニュアル作成と情報更新サイクルに学生を巻き込むため編集権限を付与
Google Meet チューターと学生のコミュニケーション ハブ、オンライン講義、録画機能で講義の振り返りに活用、市民講座の際学生ではない方に事前収録動画をホームページで一般公開
GoogleDataStudio 機密情報を分析し、データを学長などに配布

Google Workspace / G Suite 完全導入にかかった時間

Gmail 導入を皮切りに 6 か月程度

事例開発のきっかけ

  • 紙ベースのデータ収集からの脱却
  • 様々なシステムに分散したデータをひとつのシステムに一元化すること
  • あまり IT に詳しくない教職員や学生でもデータが入力できること
  • 業務の自動化
  • 電子データ収集・分析システムへの活用

1 番苦労したこと

学生がどうやったら使いやすいか考えることが苦労しました。

導入に際し工夫した点

  • 本格導入の半年前に Google Workspace / G Suite を試験的に使えるよう、学内の IT 管理者を巻き込み、教育や運営面で活躍しそうなツールを自主的に事前確認しました
  • 大学運営の意思決定者、教職員に Google Workspace / G Suite の有用性をプレゼンし、導入・活用・普及に向け地道に活動しました
  • 徹底した( 20 ページほど)マニュアルを関係各所に事前配布しました
  • 学生からのフィードバックを集めソリューション改善サイクルを作成しました
  • マニュアル(スライド)編集権限を付与し、学生をマニュアル更新に巻き込みました

導入の成果

業者を使わずひとりで Google Workspace / G Suite 導入とシステム開発を行ったので、経費が大幅に削減できました。また、経費削減の成果により、業務内容の見直しと作業の自動化を検討するカルチャーが芽生えつつあります。

Google Workspace for Education Plus (エンタープライズ ファミリー)を選んだ理由

様々なツールが有機的に連動するGoogle Workspace for Education Plus を使えば、電子データの管理がローコストかつスムーズに解決できるため選択しました。エンタープライズ ファミリーを選んだ理由は Google Meet を最大限に活用するためです。Google ソリューションを選んだ理由は Gmail や他の Google ツールを使った経験から、取っ付きやすかったためです。

Google Workspace / G Suite のセキュリティ

教員、学生の個人情報(入試の情報など)といった管理データが漏れないことが重要です。以前は、マイクロソフト社の Excel などにパスワードをかけてメールで送っていましたが、全然セキュリティになっていないのではないかと感じていました。共有データをスプレッドシートで管理し、スプレッドシートのリンクを学内関係者のメールアドレスを用いて共有することでセキュリティを簡単に担保できる点が Google Workspace / G Suite の優れた特徴だと感じています。

事例コンテストに応募した理由

企業の事例が多い中で、教育機関における Google Workspace / G Suite の活用事例を紹介し、 大学の知名度促進につなげたいと思い応募しました。教育現場の IT スキル不足を鑑み、教育現場の IT スキル底上げのきっかけになれば嬉しいです。

受賞にあたって(ご自身の感想、社内での反応・反響など)

企業の開発専門家とは違い、少しだけプログラムを書くことができる教員なので、教育機関の事例が受賞対象になったことは、驚きと同時に今後の活動への大きな励みとなりました。Google Workspace / G Suite のアプリケーションをつなぎ合わせて開発したシステムを、学内で広く利用されている様子を見ると、「導入してよかった」と実感しています。賞品の Chromebook が届き、初めて Chromebook に触れるきっかけになりました。パソコンとは違い、直感的でシンプルなので、管理しやすくとても良いと感じています。

今後の見通し

事例コンテストの後に Google Educator の資格を取得しました。データを集約して分析できる人材が必要だと感じているので、Google Workspace / G Suite セミナーを行えればと考えています。セミナー受講者の方々が将来、Google Workspace / G Suiteのツールをフル活用し、各々の学校や機関のICT化促進と意思決定に繋がるデータ分析が行えるようなお手伝いができると嬉しいです。名桜大学の学修センターでは、図書の貸し出しを有償アプリにて管理しています。AppSheetを導入すれば、無償で運用できないか試案しています。

GWS ユーザー会に参加し、知識のアップデートおよび会員の皆様と情報共有につなげていきたいです。

最後に

アメリカでは先進的に紹介されていて、まだ日本語コンテンツとなっていないものが少なからずあるので、英語では紹介されているけれども日本語にはなっていない最新情報やおすすめの情報源を GWS ユーザー会で紹介してほしいです。特に AppSheet や Firebase などの日本語化を切に願っています。

Google Workspace / G Suite ツールの各所において、Google の強みである情報の「検索」と「アクセス性」が垣間見えます。ツール間の連携性を活かすことで、多彩な活用方法があることを発見できました。今回、受賞に関連するシステムを独自に開発できたのも、多機能なサービスを提供いただいている Google 社のおかげです。ユーザーの一人として、今後もワクワクする様々なサービスに期待しております。