開催報告:Sustainability分科会meetup#7ブログ
2023/2/14 Sustainability分科会 meetup#7 ブログ
当日の Agenda
- Sustainability 分科会の概要(18時Start予定)
- New Joiner ご紹介 Part1 (10分)
・Suntory 鈴木雄貴さん
・ゼロバンクデザインファクトリー 張逸しんさん - LT:”届けよう服のチカラ”プロジェクト ( Yoshi Tsuji-san (Google)) (15分)
QAタイム (10分) - LT:Sustainability分科会の2022年を振り返ってみる (yonekenさん) (15分)
QAタイム (10分) - New Joiner ご紹介 Part2 (10分)
・山善 長山修三さん
・DataRobot Japan 笹口和秀さん - 事務連絡:次回イベントについて
- 集合写真&クロージング (5分)
- 新年会 (19:30開始予定)
記事冒頭挨拶
サステイナビリティ分科会運営の平野です。
サステイナビリティ分科会では、2023年2月14日にGoogle渋谷ストリームとのハイブリッド開催で、
興味深いLT2本立ての第7回ミートアップを開催しました!
ユニクロ×GoogleEarth の ”届けよう服のチカラ”プロジェクトをご存じですか? Sustainabilityに貢献しているだけでなく、子供の教育にも役立っているプロジェクトです。難民や勉強したいのにできない
子供達に少しでも何かの助けになりたいと思っているあなた、ぜひこの記事を読んでみてください!
ホットな先端技術にも触れることができます。
Sustainability 分科会の概要と New Joiner ご紹介(part1、part2)
それでは早速、当日の様子をお伝えしていきましょう!
オープニングはいつもの分科会説明から始まりましたが、最近はたくさんのNew Joinerがいらっしゃって今回も新しく参加いただいた方がいらっしゃいます。
今回は、4名の方に自己紹介と今後Sustenabirity分科会に参加をしていこうという意気込みを語って
いただきました。
仲間が増えると本当に嬉しいですね!
Sustainability に興味のある方、企業の垣根を超えて一緒に学び、語り合える仲間がここにいます!
是非気軽に遊びに来ていただければと思います。
まだ Jagu’e’r 会員ではない方は、まず Jagu’e’r 会員への登録を済ませていただき、Sustainability 分科会へのご参加をお待ちしています!
それでは、ここからは今回の分科会のメインセッションへ続きます。
LT1:
”届けよう、服のチカラ”プロジェクト <Google Cloud Yoshi Tsujii-san>
”届けよう、服のチカラ”プロジェクト?
正直なところ、はじめて名前を聞きました。また、サステナとはどんな関係があるのか?
Google Earth のサービスも活用していて、とても興味深い内容ですね。
まずはじめに Tsuji-san は、ファーストリテイリングのサステナビリティのプロジェクトを
Google としてどうより良くしていくか?ということに着手しているそうですね。その中の一つとして「“届けよう服のチカラ” プロジェクト」と「Google Earth」が協業していますね。
そもそも「“届けよう服のチカラ” プロジェクト」とは?簡単にいうと以下の活動を行って
います。
- 日本国内の教育機関(小中高が中心)の子供達が、服を回収する
- 回収した服を、難民キャンプに送る
さっそく、以下のお話を聞かせてもらいましょう(ワクワク)
- “届けよう、服のチカラ” プロジェクトとは
- Google Earth プロジェクトツール
- 服のチカラのこれから
“届けよう、服のチカラ” プロジェクトとは
世界中の難民は「約1億人以上」かつ「半数は子供」。
難民キャンプに大人の服は足りていますが、子供達の服は足りていないという現実があるようです。
また、子供達は成長が早く、すぐに服が着られなくなってしまう、という問題もあります。(確かに)
そこに着目して、日本国内の学校や団体と協力して、子供服を集め、難民キャンプに届けることができないか?と動き出したのが始まりです。
おおまかなプロジェクトの流れは以下のとおりです。
- 「服のチカラ」について学ぶ
- 学校内・地域へ協力を呼びかける
- 服を回収し、倉庫へ発送する
- 服の寄贈レポートが届く
私がおもしろい(素敵だな)と感じたところは以下の2つです。
- いきなり服を回収するのではなく、サステナビリティであったり、服のチカラ(例えば自分を表現すること)であったり、難民問題などについて、まずはじめにきちんと学習する(理解する)というプロセスがあること
- 呼びかけや回収・分別・発送など、実社会のビジネスプロセス(実業)が組み込まれていること
子供達にビジネス体験をしてもらい、将来社会で働くことに対する学習も組み込まれているところに、感銘を受けました。
実際に取り組まれてきた実績は、以下のサイトにまとめられています。
(2013年から活動していることに、驚きというか、私自身の感度が低くて、申し訳ない気持ちになりました)
(参考資料)https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/sustainability/society/youth/school/power_of_clothing/archive/
Google Earth プロジェクトツール
むむ?
Google Earth は知っていますが「プロジェクトツール」というものがあるのですね(はじめて知りました)
テキストや画像を使い、カスタムマップやストーリーを世界中どこにでも作成可能
マップを共有し、他の人と協力してストーリーを作り上げることもできる。
具体的には、以下のような活用の仕方のイメージになります。
- Google Earth 上の特定のロケーションに「ピンを落す」
- ピン上に「テキスト、写真、動画」を追加する
こうすることで、プロジェクトを共有した方に、特定の場所について、情報や「思い入れ」を語る(共有)することができると。さらに、落したピンとピンを線で繋ぐことで「モノの動き」を表現することができると。
これは、新しい体験を得られそうですね。これまで、Google Earth をそんな使い方したことなかったです(笑)
“服のチカラ” プロジェクトでは、以下のような工夫をしています。
(本当は動画でお見せできるとよいのですが、ブログでは NG で、、、)
- 実際に Google Earth(地球)を動かしながら、まずは難民キャンプに標準をあてることで、日本からの距離が分かる(遠い場所ー、でも繋がっている)
- 遠い場所に、難民生活をしている人が実際にいることを知る
- そこで生活している子供達のストーリーを見せることで、どうして今に至っているのか?今はどんな生活をしているのか?を知る
などなど。
こうすることで、単純に難民に服を届けたいを実現するだけではなく、
- 難民の現状を知ってもらう
- サーキュラーエコノミーの大切さを知ってもらう
- 世界中で服が足りていないところはどこだろうか?どこから服を集めてきて、それがどこに運ばれたのか?自分が着てる服が、どこから運ばれてきたものなのか?などを通じて、モノの流れを知ってもらう
などなど、子供達が実際に近い体験を通じて、知ってもらう(学ぶ)ことを実現しているようです。これを通じて、自分たちが恵まれているということの理解にも繋がっているようです。
(とても深いですね。そして、大人もこういった体験をもっと増やした方がよいと、思いました)
服のチカラのこれから
日本の学校は姉妹校が結構あり、姉妹校と協力して ”服のチカラ” プロジェクトを広げることも進んできているようです。
例えば、東南アジアでは「国内で子供達の服を流通させる」という取り組みも進んできていて、難民キャンプに服を届けている日本の学校のノウハウを、東南アジアの学校と連携するために、ライブで会話しているようです(とてもよい取り組みですね。すばらしい!)
他にもいろいろな取り組みが進んでいますが、海外展開がどんどんと進んでいくようです。
最後に
参加者みなさんの興味関心が非常に高く、活発な QA がありました。
簡単ですが、以下にまとめさせていただきますね。
Q)
Google Earth を使うことで「子供達の納得」を伝えていくことがとても大きいと感じた。それが正しければ、他にも利用できるのではないか?「人を説得するとか、感情的に納得してもらう」といったストーリー。例えば、東日本大震災の際の復興のようなストーリーやトルコ地震など。
A)
子供達が知ること(学ぶこと)にフォーカスして Google Earth を活用した。質問のとおり、他にも利用できると考えられる。Google Earth は歴史上(40年オープンデータ)の地理の情報をすべて蓄積している。そのため、例えばアマゾンの森林がどれだけ減っているのか?といったことを可視化して実体験とすることができる。その結果、森林が減ることで動物たちが減り、その地域にどういった影響を及ぼすのか、しっかりと政府の方に見せることで、具体的な政策に繋がることもできる。
Q)
プロジェクトを通じて、子供達から出てきたアイデアはあったか?
A)
例えば「子供達が服を全部集めて送る、それをファーストリテイリングさんが仕分ける」という役割分担ではじめはやっていたいが、その中で、いくつかの学校は、はじめから仕分けて送ってくれるケースもあった。実際に子供達にやってもらえることがもっとあるのではないか?という発想がでてきた。実際に子供達にやってもらうと、仕分け担当や、整理担当など、だんだんとチームが自然発生的にできてくるなどの発展があった。また、整理する場所を決める、整理のプロセスを決めるなど、クリエイティブに現場の業務設計もやっていた。服以外でも発展性が期待できる。
Q)
子供達は、ESG などの理解や吸収力は高いが、逆に大人は知識も増えて、例えば「サプライチェーン全体で効率よくやろうよね」「このエリアとこのエリアが繋がっているよね?」という、ある意味、変に地球儀が頭の中に出てきているような気がする。発想の転換などによって、ビジネスが大きく変わっていくのではないか?などの、大人への浸透などの議論はあったか?(子供達はどんどんアイデアが出てくるが、大人は頭が固くなってしまっている説。なかなかビジネスがハップン(スケール)しない)
A)
例えば、服のチカラを海外のある地域でやるつもりは、もともとはあまり考えていなかった(大人は)。一方で、ある姉妹校がある学校は、たまたま子供達が交流があったため「海外のある地域の交流先に、やらないの?」という話が子供達の中で広がり、そこから学校(大人)に提案があり、結果的に ”服のチカラ” の一つのプロジェクトとしてビジネスが広がった。服の物流を考えるのはとても大変だが、子供達の提案やコラボレーションすることにより学べることが非常に多いよね、という事が分かった(大人が、子供達からいろいろと刺激を受けている、よい例だ)。
Q)
Google Earth を教育の現場でも使えるのではないか?最近は桃太郎電鉄を教育で使ったりしているらしい、という話もある。
A)
丁度いま、地理や世界史の授業でも利用しているケースが出てきている。世界を見せるときに、ここで何があったのか?ということがより大事になってきている。例えば、過去に国を制覇していった順番や規模を見せていく。日本と比較してどれだけの規模なのか?ということを、リアルで知ることで、より興味関心を持たせることができる。
Q)
Google Earth のポテンシャルとして、起きている事象を「ログ」としても残せるのではないか?例えば「ライフログ」みたいな活用の仕方。
A)
自分の軌跡を Google Earth に蓄積して、人生をプレゼンしてもらったりしたケースもある。生まれたー(から)の人生の軌跡を残しておく。例えば、留学してどこかのバーで飲んでました。みたいな情報をプロジェクトで公開しておくと、他のヒトの人生の瞬間を垣間見れる。家族や親戚の軌跡を繋いでもよい。
他にも、野菜からクレヨンを作っている企業さまがあるが、このクレヨンはどこで取れた野菜から作られているのか?一つの農場で収穫された野菜が、世界中でどれだけ使われているのか?ということも見せることができる。
(フューチャー株式会社/柴田 健一)
LT2:Sustainability分科会の2022年を振り返ってみる
(yonekenさん)
運営メンバーyonekenさんこと米川さんによる2022年振り返りLTです!43Pのも渡る超大作で私も含め新規参加者にはこれまでの活動も把握しやすく大変有難いですね!リキャップがあり個人的にお得感ありました。
詳細は各ミートアップ回を参照いただければと思いますが、リキャップを兼ねて早送りでお送りします!
発足からこれまでのタイムラインで1~2カ月に一回のペースで高頻度でミートアップが開催されていることがわかります、季節感あっていいですねー
第1回のミートアップは皆様の自己紹介で色々な参加理由がありつつ、s12yのご専門はいらっしゃらなかった状態での発足とのことでした。講演はGoogleでの取り組みとして先進のGoogleデータセンタでのカーボンフリーへの取り組みのご紹介です。太陽光・地熱オフィスかっこいい!!
第2回のミートアップはNTT docomo様から3クラウドのCCoEの視点からの森谷さんの発表です。いわゆるSDGs12番目のお話です。
3クラウド全てを可視化し社内公開しているとのこと、同じ処理を実装した場合のカーボン排出量を研究、個人的にクラウドを利用する際に、この視点は大変興味深い内容でした。今後は指標値なども出てきて差別化要因になりうるのではという印象を受けました。
米川さんによるSDGsレポートを読んでみようという企画で
SGDsレポートの各カテゴリを分析し2グループに分かれて
・CO2 排出量/カーボンニュートラル
・食料廃棄
ダイアログされたとのこと、また食料廃棄 はこの後の第5回ミートアップのテーマになったとのことでした。ミートアップが次のミートアップテーマを生み出す活動の好事例ですね
第4回ミートアップはSDGsに関する考察とうテーマで秋元さんから発表です!
17個のゴールはどこから来ているかというところから始まり、事例紹介、テーマを2グループでワークショップ形式で実施されたとのことです。
マグロをテーマにダイアログされていたグループもあり、マグロ好きとしてはやはりマグロの行く末が心配ですが
– マイクロプラスチックx食物連鎖
– Global Fishing Watchの有効性
– バイオプラスチックx資本主義
などがダイアログされていたとのことで日本人としてはとても身近で興味を持ちやすいテーマだと感じました。
8月には第1回のCafeも実施されたとのこと
ダイビング素敵ですねこちらはどこの海でしょうか、趣味のダイビングを通じてs12yへ興味を持ち始めたという発表をいただきました。
海水温上昇では個人のダイビング記録などからの実体験を踏まえた発表で身近なところから生まれる疑問や問題意識とリンクされていて、聴いていてうなずきが多かったです。
綺麗な海の離島に行くと海洋ゴミ問題等もとてもリアルですよね。
第5回ミートアップはフードロスがテーマです!
Google Japanフードチームの取り組みをKagawaさんより発表された内容です。
ご存じのようにGoogleオフィスにはカフェテリアだけでは無くコーヒーバーやマイクロキッチンがあります。毎日2,000食、1,500杯にコーヒーとありカウントすると一日でもすごい数ですね。そちらを152名の体制で支えられているとうことで、ゲートでの人数確認やデータの可視化など興味深い取り組みやWaste観点の課題感等は理想と現実の問題として非常に具体的なお話でした。
ここからハイブリッド開催になりオフィスツアーを開催されたとのことでした。
第6回ミートアップは、LT祭りとのことで
- Nextのサステイナビリティセッション振り返り
- Sustainability Summit振り返り
- データセンタにおける脱炭素の取り組み
という盛りだくさんの内容でした。ミートアップは大盛況で「液浸」のキーワードが沸騰していましたね!
最後に振り返りいただきました。2022年のタイムラインを見ても本当に盛りだくさんの内容で「2022年振り返ると色んなネタやってきた」とyonekenさんの感想にあるとおりですね!
気づきや学びが多いミートアップの数々に加え、フードチームの発表+Googleオフィスツアーなどハイブリッドならではの企画もあり今後もとても楽しみなSustainability分科会の活動振り返りLTでした。とても分かりやすく見ごたえのあるLTのご発表ありがとうございました!
(執筆 株式会社NTTデータ 山時 浩一郎)
次回イベントについて
次回イベントは 4/21(金) 18時よりハイブリッド開催予定です。オランダから来たサステイナビリティの専門家 Lie-Brenny, Sophie さん (Accenture) に “Sustainability 101” と題して、サステイナビリティ入門をお話いただきます。その後のパネルディスカッションでは、イベントへご参加の皆さまと一緒にサステイナビリティへの理解を深めて行く予定です。お楽しみに!
集合写真&クロージング
今回も内容の濃い話で、質問が多く、活発な発言の中、時間切れとなりました。
”届けよう服のチカラ”プロジェクトのLTでは、今後のGoogleEarthについての話まで発展し、
たくさんの質問が飛び交いました。また、Sustainability分科会の2022年の振り返りでは
参加できなかった方が”その話、聞きたかった!”との意見も聞くことができました。
その後、新年会に向けて盛り上がりが収まらないうちに、クロージングとなりました。
新しい発見、知識も身につき、参加メンバーの想いが詰まった素晴らしいMeetupになった
と思います。
そんなメンバーたちと、当日のワークショップ終了後に、記念撮影をしました!
新年会
お待ちかねのネットワーキングタイム、新年会🍻の時間になりました!!
今回は、渋谷ストリーム3F”なかめのてっぺん”でした。魚の美味しい炉端焼き居酒屋です。
美味しい料理とお酒で今年の抱負などを肴に盛り上がりました。サステナ分科会ですから、
もちろん完食です。良い時間を共有できました。集まれるって良いですね!
まとめ(結びの言葉)
以上、当日の模様をお伝えしました! 楽しんでいただけましたか?
これからもサステイナビリティ分科会では、持続可能性やSDGs をキーとして様々な話題を扱ってまいります。ご興味をお持ちいただいた方は Jagu’e’r へ会員登録のうえ、サステイナビリティ分科会へ奮ってご参加ください!
今回のブログはサステイナビリティ分科会運営メンバー有志で分担執筆してみました! 一人当たり1時間程度から無理なくご参加いただけますので、ブログ執筆のご興味をお持ちいただいた方は、ミートアップ参加後のアンケートにてその旨ご回答ください!
ブログ執筆者一覧(上から担当パート順)
平野 桜子 (みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)
柴田 健一 (フューチャー株式会社)
山時 浩一郎 (株式会社NTTデータ)
秋元 良太 (アクセンチュア株式会社)
次回イベントは2023年4月21日に、桜咲くスペシャルLie-Brenny, Sophie さん
(Accenture) に “Sustainability 101” と題して、サステイナビリティの入門から
お話いただく企画を予定しています!
乞うご期待!!
引き続きよろしくお願いいたします!!