開催報告: JACO#11

みなさまこんにちは、デジタル・クラウド人材育成分科会です!

2023年2月28日に「社内で自発的にコミュニティが立ち上がるコツ」をテーマに、「JACO Meet up #11! by Jagu’e’r  デジタル・クラウド人材育成分科会」を開催しました。

JACO Meet up #11では、資格取得推進コミュニティをはじめとした、社内で自発的にコミュニティを立ち上げた方々によるLT大会を行いました。

今回は本分科会では久しぶりのオンライン限定開催となりましたJACO Meet up #11ですが、Jagu’e’rのSlackを中心に、ハイブリット開催にも負けない盛り上がりとなりました。

これからコミュニティを立ち上げてみたい方や、社内で自発的活動を促進させたい方の参考になればと思い開催しました本Meet upですが、最大接続数70超えとたくさんの方にご参加いただき、開催後のアンケートでは参考になったという声をたくさんいただきました!

本ページでは、各LTの振り返りを記載しておりますので、是非ご覧ください。

新卒で勉強会を開いてGC資格86個取ってみた(前編)
新卒で勉強会を開いてGC資格86個取ってみた(後編)
俺の敵はだいたい俺です
新卒エンジニアが勉強会を立ち上げて運営した話
今月、コミュニティ立ち上げました
まとめ所感・次回予告

「新卒で勉強会を開いてGC資格86個取ってみた(前編)」
アイレット / 井上 迪也様

今回のLT1つ目は、少し変則形式で、アイレット株式会社 井上さん(みちのすけ)と山中さんによる、前編と後編に分かれた発表です。

なんと、井上さんも山中さんも、昨年2022年に新卒入社したばかり!そんなお二人からどんなお話が聞けるのでしょうか?

みちのすけさん担当の前編では、新卒で勉強会を開催した「きっかけ」と実際に「やったこと」をお話してくれました。

まず、勉強会を開催したいと思ったきっかけは、アイレットさんでは2022年末までに、Google Cloudの資格者を300人(!?)にするという目標があったそうです。これを聞いたみちのすけさんは、新卒同期28人で資格取ってしまおう!と思ったそうです。

凡人なら自分一人で取ろう!とは思いますが、同期全員で挑もう!という考えに至ったというのがすごいですね!

事前準備の段階では、まず仲間を集めて役割分担を決めたそうです。

確かにこれまでのJagu’e’rで開催された多くのMeet upでも、コミュニティをはじめる時には一人の志だけではできない、最初の仲間が大事ということはいろいろな人が語られていますね。

そして、次に主催した人達から率先して資格(Cloud Digital Leader)を取得したそうです。

まさに「隗より始めよ」ですね、すばらしい!

事前準備の最後にやったことが「一人一人に直接伝える」ということだったそうです。

当初、みちのすけさんは参加して欲しい同期全員に宛てて、勉強会の告知を行ったそうです。

しかし、その反応は芳しくなく、その後コミュ力の長けた同期が一人一人にDMで参加をお願いしたところ、ほぼ全員が参加してくれたそうです!

みちのすけさんは、ここから「なるべく全員参加してほしいイベントには、全員に向けた告知は向かない」という教訓を得たそうです。

なるほど、確かにそう言われると仮に自分が同期の立場なら「きっとだれかが参加するから、自分はまあいいか」と思うかも知れませんね・・・(傍観者効果っていうやつですね)

さて、こうして事前準備して、勉強会の当日には1時間の中身を計画立てて進めたそうです。

私はこのプランの中でも「受験日の目標決め」に注目しました。

これまでの資格取得者達の話を聞いてみても「受験日をはじめに決めてしまう」という話題は何回も出てきました。おそらく自分でデッドラインをひく(しかもあまり遠くない未来に)のは目標達成に向けてとても効果があるように思います。

しかも、Google Cloudの資格を取得するのに必須となる手続き「Webassessorのアカウント作成」までやってしまうと、もうやるしかないですよね!

さて、みちのすけさんのお話はここまで。続いて山中さんによる後半のお話となります。

(株式会社エヌデーデー/関口貴生)

 

「新卒で勉強会を開いてGC資格86個取ってみた(後編)」
アイレット / 山中 輝修様

アイレットのみちのすけさんと山中さんが主催した、GC資格取得勉強会についての発表後編です。

後編では山中さんが勉強会の成果と振り返り、そしてこれからの目標についてお話ししてくれました。

二人の同僚の私としても、非常に興味深い内容です。

それでは早速勉強会の成果から見ていきましょう!

 

勉強会の成果

勉強会を実施した結果、22卒のうち27人がCloud Digital Leaderを取得したそうです!

さらにCloud Digital Leaderにとどまらず、22卒だけでAssociate Cloud Engineerを17個、Professional Cloud Architectを15個、Professional Cloud Data Engineerを13個、その他のProfessional資格を14個取得したそうです!素晴らしい成果ですね!

山中さんとみちのすけさんがさらにすごいのは「成果が出た!これで終わり!」にせず、どうしてここまでの成果が出せたのかその要因をしっかりと分析しているところでした。

ではここまでの成果を出せた要因を、二人がどのように考えているかを見ていきましょう。

成功の要因

山中さんとみちのすけさんによると、この成功の要因は「同期同士の仲が良いため、同期主催の勉強会参加や質問のハードルが低かったこと」だそうです。

たしかに、勉強会に参加するということ自体ハードルが高く、せっかく参加できても質問しづらい雰囲気だと勉強会の効果が薄れてしまいますね。

同期が主催の勉強会にすることで、そういったハードルをしっかりと下げることができたとのことでした。よく考えられていますね…!

また、「主催者側が短期間で資格取得したノウハウを伝えることで、再現性を高めることができたこと」も要因だったと考えていたそうです。

勉強会の実施を決めてから短期間で資格を取得することで、勉強会の説得力を持たせるだけでなく、ノウハウまで確立させていたのですね!

 

最後にこれからの展望についてもお話ししてくれました。

これからの展望

山中さんとみちのすけさんは今回のような活動を同期内だけでなく、より広いコミュニティでも実施していきたいとお話ししてくれました。

そしてそういった活動を通して、より資格取得を活発化できたらと考えているそうです。

同じ新卒として、山中さんとみちのすけさんの視野の広さと行動力は尊敬しています!

アイレット22卒の活躍

アイレット22卒は去年の12月にアイレット初のQiitaのアドベントカレンダー執筆企画を実施しており、お二人によると今度はなんでもLT回の開催を計画しているそうです。

今後もアイレット22卒の活躍に期待していただければと思います!(私も貢献できるように頑張ります!)

 

アイレットの新卒2人による発表は以上でした!

さて、お次は株式会社G-genの片岡さんが実施した勉強会についてのお話です。

(アイレット株式会社/渡邊 慧典)

 

「俺の敵はだいたい俺です」
G-gen / 片岡 義就様

次は、株式会社G-gen 片岡さんからのタイトル強すぎLTです。

まるで、少年ジ○ンプの主人公と思いましたが、中身も少年ジャ○プです。

  • 上司からのさりげない言葉でPCAを取る宣言、宣言 is power!
  • 仲間を募ってインプットとアウトプットし合える「友情」!
  • 自分(俺)に打ち勝って学習をする「努力」!
  • 宣言を実現してPCAに合格する「勝利」!

宣言する主人公ムーブから、友情・努力・勝利と少年ジャン○の要素マシマシでした。

自己紹介も、田舎の長男の宿命を背負い、地元の伝統を守ったりとステキです。

社員全員フルリモートというG-genさんの方針ともマッチしていますね。

 

G-genさんの社風の伴走支援という心理的安全性も、とても好ましいです。

 

  • みんなでやる

⇒月曜朝一に仲間と和みながらの定例会羨ましい

  • 「俺の敵はだいたい俺です」という主題に繋がる

⇒自分の中の誘惑に打ち勝つのステキ

  • Study Jamのタイミングと被って、学習が更に進む

⇒G-genさんはStudy Jam by Jagu’e’r ~’22 autumn~の上位総ナメされています

https://jaguer.jp/digitalcloud20221012/

  • 上司からの卒業(合格)祝いというのも粋

⇒1人だけ「卒業」が逆転しているの面白い

  • 「次に頑張る人のためを思う」

⇒あなたが神か!

 

片岡さんとG-genさんの魅力が大変に詰まった素晴らしいLTでした。

(CTCシステムマネジメント株式会社 / 古林 信吾)

 

「新卒エンジニアが勉強会を立ち上げて運営した話」
Google Cloud 大沼 翔様

次の発表は Google Cloud 大沼さんがその昔新卒エンジニアだった頃に立ち上げたコミュニティの話です。大沼さんは本コミュニティを普段からご支援くださっている Google Cloud エンジニアです。今回は新卒で入社した会社でのエピソードを聞かせてくれました。

大沼さんは当時、プログラミングの素養がなかった中、周囲はつよつよメンバー、、、みなさんもそんな経験はないでしょうか?同期が自分よりできる人ばっかりだと焦りますよね。ただ、新人全体の研修が入社後半年くらいあったのと、固定席だったから仲良くなれた上に、わからないことを同期に聞くと、わかりやすくいろいろ教えてくれたそうです。きっかけの最初は、そんな優しい同期のみんなに何か還元したいと思ったからなのだとか。大沼さんの、還元したいという思い、素敵ですよね。

とりあえず同期のみんなにヒアリング。大体課題感として、「もっと同期の友達を作りながら、課題内容の深掘りをしたり、議論したりアウトプットする場が欲しい」という声が。また、同期のモチベーションはすごく高くて、すでに個人的に始めている人たちもいて、そんな中、「勉強会をやるしかない!」と答えが出たそうです。やる気に満ち溢れてて素晴らしい。。。同期仲が良さそうなのも、いいですね。

そこで立ち上げた「weby」あまり内容は縛らず、参加者同士のネットワーキングをしながら、技術向上のモチベを作っていこうという目的で運用していたそうです。頻度としては、2年くらいで24回開催。多い!飲み会までセットになっているところが、ライトな感じもして、遊びに行きやすいコミュニティだなぁと思いました。

さて、そんな勉強会の仕組み的な話です。勉強会を運営するにあたり、いくつか環境を整備したそうです。まずはメーリングリストの作成。Twitter の DM を使ったりもしていたそうです。で、ここからがすごいところ。だんだんその方法があまり便利でないと感じ、なんと自分たちで会議出席登録システムを作ってしまったそうです。あれ、、、もうすでに勉強会の目的達成してない。。。??

また、資料の置き場所も内製。恐るべし新卒。。。

勉強会を主催してよかったことをまとめてくださいました。まず、定期的な交流の場にすることで、それぞれの配属された部署の知識や内容も入ってくるような、情報の HUB にもなっていたそうです。また、知り合いの知り合いを巻き込んで行ったりすることで、コミュニティとしても大きく成長する過程が見れたこと、そして社内に閉じないコミュニケーションの場にもなっていたそうです。

ただ、もちろん大変なこともたくさんあったそうです。主には、集客、場所、ネタづくり、モチベと、コミュニティを運営したことがある人なら誰しもぶち当たる壁もあったとか。
例えば、発表が必須だったところを聞く専用の方も OK にしたり、場所も集まりやすいところにしたりとか。そして何より、定期的に開催することでコミュニティそのものケイダンスを落とさないようにしていたそうです。少なくてもいいから「定期的にやる」は非常に重要ですね。運営の熱量も落とさないようにしないといけないですし、何よりやらなくなった時点で縮小に走ってしまうことは、多いと思います。

場所については、健康保険組合や区立の施設を活用していたとか。値段も安くて綺麗で良さそうなところばかりですね!こんな施設が一日数千円で使えるのはすごく大きいと思います。あと、意外と外でやるって重要ですよね。誰かの家でも良いのですが、誘惑が多すぎて脱線することもあるので、こうして場所を借りてやるは、アクセスの面でも熱量維持の面でも重要だと思います。

ネタづくりに関しては、できる限りさまざまな参加の多様性を認めた上で、プレゼンの練習の場所にしてもらったり、そもそもネタを絞らないことでいろんな知識を得られるコミュニティとしていたのだとか。

また、時折見直しも実施されていたようです。KPT 法で振り返ることで、改善できる余地はないか、常に見ていたそうです。

モチベの維持には、まず無理をしないことが重要だと言っていました。運営も分担して実施すること。そして、区切りを祝うことで全体的にモチベーションを高めたりなどしていたそうです。常に感謝するという点も素晴らしいですね。私も Jagu’e’r で運営に入ってたり、分科会オーナーやってますが、いつもみなさんに助けられてるおかげで、続けられていると思います。みなさんに感謝ですね!

最後に、まとめを話してくださいました。勉強会を運営することで、いろんな知識をつけられたことはもちろん、運営していく際にいろんな気づきを得られたり、話のネタにできたり、大変だったことを乗り越えたガッツもつき、すごく良い経験になったそうです。みんなも勉強会運営しようぜ!と大沼さんはメッセージを残してくれました。

人を巻き込んで何かを進める経験は、仕事でもちろん求められますがなかなかどこでトレーニングしていいかわからないと思います。ただ、こういう勉強会でもいいから自分で運営することで、その経験を積めるというのは、誰にも真似できない自分のスキルになっていくのかなぁと聞いていて思いました。

ぜひ、みなさんも勉強会運営、実施してはいかがでしょうか?もし、最初から何もわからない中でやるのは、、、ということでしたら、安心してください!Jagu’e’r の分科会運営でその経験を積むという方法がありますよ!!

大沼さん、ありがとうございました!!

(シスメックス株式会社 / 増森 聡明)


「今月、コミュニティ立ち上げました」
大日本印刷 / 加藤 輝美様

Jagu’e’rでは運営メンバーでもある”てったん”こと、大日本印刷株式会社の加藤さんより、出来立てほやほやの社内コミュニティ立ち上げに至った1ヶ月について語っていただきました!

この場では、”てったんさん”と呼ばせていただきます。

本業では、Webやスマホアプリの開発でいち早くアジャイルを導入し、今も推進をされているとのこと。

そんなてったんさんが、社内コミュニティの立ち上げに至った経緯をご紹介いたします!

異なる部門を巻き込んで、”コラボレーション”(=協力、共演、共同作業という意味がありますね)を行い新たな創造をする事を目指すCOMMUNITYの創設を考えたそうです。

部門で縦割りになりがちな企業では、同時に部門間コミュニケーションも活性化しそうだなぁと思いました。

まず、会社の強みを整理されていました。

印刷業のイメージが強いご所属会社ですが、そのイメージを払拭するような技術・領域があること、国内トップシェア領域、はたまた世界トップシェア領域があることについて紹介がありました。

そのほか、コンテンツビジネス・メタバース領域でタイトル名がとても強目なイベント開催、メディカル・ヘルスケア領域についても紹介されていました。

とても広い領域があり、「様々な部門を巻き込んだら凄いことが出来そうだ!」と思っていたのだそうです。

もともと、「コラボレーションを今以上に増やせば、より価値のあるものが生まれるだろう」との思いを持っていたそうですが、一人でやるには壮大な夢であることもあり、胸に秘めている状況だったそうです。

ここから立ち上げのキッカケについてのお話がありました。

2つのキッカケがあったそうです。

特に仲間との出会いはとても大きいですよね!

1つめのキッカケの伏線として、業務時間の20%を社内の別部署で業務ができる”複業”制度を紹介されていました。

とても良い制度ですね!羨ましいです!!

伏線をお話いただいたあと、

具体的なキッカケとして、目指したい業務を担当する部署との出会いがあったそうです。

社内のコラボレーション活動を促進する、まさにてったんさんの胸に秘めた想いを具現化しているような部署で、プレゼンスライドでも🌟キラキラ光り輝いています!

その後、複業制度へ手を挙げ、 そこで出会った同じ志を持つ仲間を含め7名で推進を始めたそうです。

人と人の出会いに繋がる社内制度って🌟素晴らしい🌟ですね!

初めは、コミュニティ立ち上げだけに拘らない施策を考えるにあたって、アンケートを実施したそうです。

結果1409名!もの回答があったとのこと、また、コラボレーション実践をされている方も423名もいることが分かったとのことでした。

これ自体が大きな収穫であったとのことでした。

次に回答者を分類した結果、期待以上の反応を得て、活動が生まれていく予感があり、コミュニティの立ち上げに踏み切ったそうです。

 

 回答者1409名:関心がある社員層

 コラボレーション実践済み423名:活動推進へ協力していただけそうな層

 

いきなり、運営の悩みが出てきそうな規模すら予感させますね!

そして、コミュニティ立ちあげのコツとして、下記のようにまとめられていました。

 ・「同じ志を持った仲間」を見つけること

 ・「活動がうまくいきそうなイメージ」を持つこと

 

確かに、これらがあれば、だいぶ不安感が払拭されますよね!

運営メンバーだけでは運営は継続できないですから、続く仲間が期待できることはとても大事なことです。

最後に立ちあげ後の状況についてお話がありました。

 

立ちあげ1ヶ月余りで140名の参加はすごい!

初めから参加していただけるメンバーの存在がいたからか、リアクション、コメントが多いのもポイント!

メンバーの関心もさることながら、運営側のやる気の増幅にも寄与しているのではないでしょうか?

他部署とのコラボレーションについて相談があり、すでに具体的な方向で動き始めているのも素晴らしいです!

運営から”毎日”発信もされているとのこと、基本的なことですが、忘れさせないためにも大事なことですね。

 

そして、「これを機にこの出来立てほやほやの熱量を絶やさないようにしていきたい」と今後に向けた目標を語られました。

大変ですが、今回得た仲間🌟と力を合わせて頑張ってほしいなぁと思いました。

気を抜かず走り続けることは何にしてもとても大事なことですしね!

Jagu’e’rでも精力的に活動していただいている てったんさん、ありがとうございました!!

(株式会社電算システム / 関谷 友明)

 

まとめ所感・次回予告

目的や規模・きっかけは様々でしたが、周りの巻き込み方や参加者へのアプローチなど、どれも大変参考になるLTでした。

改めて、これからコミュニティを立ち上げてみたい方や、社内で自発的活動を促進させたい方の参考になればと思います。

デジタル・クラウド人材育成分科会の次回Meet upは4月18日(火)17:30にハイブリットでの開催を予定しております。

 

「自分を『そそのかす』N個のうまいやりかた」をテーマに、自分をそそのかしモチベを上げる方法について、5名の方のLT&落語でのチャレンジLTを予定しております!

JACO Meet up #11の最後に撮影した集合写真